全体の流れ
新婚旅行の写真は、ふたりのスマートフォンやカメラに分かれて、数も多くなりがちです。ここでは、ふたりで作業を分けながら、次の2つの作品を作ります。
| 作品 | テンプレート | 写真 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| 4ページの小さな旅行記 | 4ページの小さな旅行記(A5・4ページ) | 8枚 | 旅の流れを、あとで読み返す |
| A4の旅ポスター | A4旅ポスター(A4縦) | 1枚 | いちばん残したい場面を、部屋に飾る |
作業は次の順に進めます。
- ふたりの役割を決める
- それぞれが旅のメモを書き出し、見比べる
- 写真を選ぶ(旅行記に8枚、ポスターに1枚)
- タイトルをふたりで決める
- 旅行記を作る
- ポスターを作る
- 自分たち用の版と、家族や友人に渡す版を分ける
どちらか1つだけを作る場合も、手順1〜4は同じです。旅行記・ポスター・動画の違いは旅行記・ポスター・動画、どれを作るかで、同じ旅から3つの作品を作った見本は同じ旅から3作品で見られます。
手順1 ふたりの役割を決める
ふたりで同じ作業を並んで進めると、写真1枚ごとに話し合いになり、なかなか先に進みません。役割を分けて、それぞれが下書きを作り、決めるところだけを一緒に話し合うと進めやすくなります。
| 役割 | すること | 相手に見せるもの |
|---|---|---|
| 写真係 | ふたりの写真を集め、候補を絞り、旅行記の8枚とポスターの1枚を仮に決める | 選んだ写真と、入れるページの案 |
| 文章係 | ふたりのメモをもとに、見出し・短い文章・ひとことの下書きを書く | 文章の下書き |
| 仕上げ係 | テンプレートに写真と文字を入れ、PDFに書き出し、試し刷りをする | 書き出したPDF |
役割は得意なことで分けてかまいません。ふたりなので、たとえば「写真係と仕上げ係を1人、文章係を1人」のように分けます。決めたあとも、相手の担当に意見を言ってよいことにしておくと、片方だけの作品になりません。
ふたりで話し合って決めるのは、次の4つだけにします。
- 旅行記の表紙と、ポスターに使う写真
- タイトル
- 旅行記の最後の1枚と、最後のひとこと
- 誰に渡すか(自分たち用だけか、家族や友人にも渡すか)
写真係:Aさん(ふたりのスマートフォンの写真を集めて、9枚に絞る)
文章係:Bさん(ふたりのメモから、見出しと文章の下書きを書く)
仕上げ係:Aさん(テンプレートに入れて、PDFにして見せる)
ふたりで決めること:表紙とポスターの写真、タイトル、最後のひとこと、両家に渡すかどうか
手順2 それぞれが旅のメモを書き出し、見比べる
文章を書く前に、ふたりがそれぞれ旅のメモを書きます。同じ旅でも、覚えている場面や印象に残ったことは人によって違います。
- それぞれが、紙やメモに「事実」と「気持ち」の2つの欄を作ります。
- 事実の欄に、いつ・どこで・何をしたか・何を見たか・何を食べたかを書きます。写真の撮影日時が手がかりになります。
- 気持ちの欄には、そのとき自分が実際に思ったことだけを書きます。
- 2人のメモを並べて、事実が食い違っているところ(順番・場所・食べたもの)を確かめます。
- 気持ちは、どちらか一方にまとめず、それぞれの言葉のまま残しておきます。
相手の気持ちを代わりに書くと、読み返したときに「そうは思っていなかった」となることがあります。旅行記の最後のひとことは2行まで入るので、ふたりが1行ずつ書く形にもできます(後の手順5で説明します)。
出来事を並べる段階では、旅の構成メモに出来事を入力すると、旅行記の4ページとポスターに分けた構成メモを作れます。入力した内容は送信・保存されません。事実と気持ちの分け方は、短い旅の文章を書く方法でくわしく説明しています。
手順3 写真を選ぶ(写真係)
写真係は、ふたりの写真を1か所に集めてから選びます。同じ場面をふたりとも撮っていることが多いので、場面ごとに並べて、いちばんよく写っている1枚を残します。
旅行記とポスターで使う写真は、合わせて9枚です。
| 使う場所 | 枚数 | 選び方 |
|---|---|---|
| 旅行記 P1 表紙 | 1枚 | 旅先がひと目でわかる1枚。枠は少し縦長(幅126mm×高さ140mm) |
| 旅行記 P2 旅の前半 | 3枚 | 上は横長3:2、左下は縦長3:4、右下は横長3:2 |
| 旅行記 P3 旅の後半 | 3枚 | 上は横長3:2、左下は横長3:2、右下は縦長3:4 |
| 旅行記 P4 最後の1枚 | 1枚 | 横長。旅の終わりの景色や、もう一度見返したくなる写真 |
| ポスター | 1枚 | 縦長の枠(180×205mm、おおよそ7:8)に切り抜いても主役が残る写真 |
選ぶときのポイントです。
- ふたりの写真と、景色・食事の写真を混ぜる:ふたりが写った写真ばかりだと、どの場所の写真かわかりにくくなります。景色や食事、旅先の細部の写真を間に入れると、旅の流れが伝わります。
- ふたりとも写っている写真は、どちらの写りも確かめる:撮った側は気にならなくても、写っている側が気にすることがあります。候補の段階で相手に見せます。
- ポスターの写真は、旅行記の表紙と同じでもよい:見本でも、旅行記の表紙とポスターに同じ素材「03 港と灯台」を使っています。別の写真にすると、2つの作品で違う場面を残せます。
- ポスターは大きく印刷する:小さな写真を引き伸ばすとぼやけるので、元の大きさのファイルを使います。メッセージアプリで受け取った写真は、元より小さくなっていることがあります。画素数の確かめ方は印刷前の写真チェックで説明しています。
候補が多くて絞れないときは、写真を選びすぎて進まないときの整理方法の方法で、主役・人物・食事・細部・締めの役に分けると決めやすくなります。
手順4 タイトルをふたりで決める
タイトルは、旅行記の表紙とポスターの両方に入ります。ここだけは、ふたりで決めます。
- 下の型を見ながら、それぞれが3案ずつ書き出します。
- 6案を並べて、ふたりとも「これなら毎回見ても恥ずかしくない」と思えるものを残します。
- 2案まで絞れたら、旅行記の表紙とポスターで分けて使う方法もあります。
| タイトルの型 | 考え方 | 長さの目安 |
|---|---|---|
| 行き先+「へ」 | 行った場所をそのまま | 短く、1行に収まる |
| 旅の名前 | 「新婚旅行」「ふたり旅」などの言葉を使う | 1行に収まる |
| 心に残った場面 | 旅でいちばん覚えている景色や出来事 | 10文字前後 |
| ふたりの合言葉 | 旅の間にふたりでよく言っていた言葉 | 内輪の言葉は、渡す版では見直す |
行き先+「へ」:南の島へ/雪の町へ
旅の名前:ふたりの最初の旅/はじまりの旅行記
心に残った場面:夕方の桟橋で/朝市から始まる旅
ふたりの合言葉:もう一軒だけ
上の例文は、型をわかりやすくするために作った架空の例です。実際の行き先や場面に置き換えて使います。
文字が入る量には限りがあります。テンプレートの文字の枠の大きさから計算した目安は次のとおりです。
| 書く場所 | 目安(計算) |
|---|---|
| 旅行記 P1 旅のタイトル | 1行で16字くらいまで |
| 旅行記 P1 サブタイトル | 1行で40字弱まで |
| ポスター 旅のタイトル | 1行で18字くらいまで |
サブタイトルには、旅の形や時期を入れると、あとで読み返したときにいつの旅かがわかります。
タイトル:夕方の桟橋で
サブタイトル:ふたりの新婚旅行の小さな旅行記
日付:6月
テンプレートは游明朝・游ゴシックを指定していて、これらのフォントがない環境では別のフォントに置き換わり、改行の位置が変わることがあります。決めたタイトルを入れたら、1行に収まっているかを確かめます。
手順5 4ページの旅行記を作る(仕上げ係と文章係)
編集するファイルを決める
4ページの小さな旅行記テンプレートの一式(ZIP)には、編集用のPPTXが2種類入っています。編集するのはどちらか一方だけです。
| 作りたいもの | 編集するファイル |
|---|---|
| 家で印刷して、折って冊子にする | mini-book-4p_edit_A4-print.pptx(A4横・2スライド、面付け済み) |
| 画面で見る・PDFで家族や友人に送る | mini-book-4p_edit_A5.pptx(A5縦・4スライド、読む順) |
写真を入れる
- 写真の枠(淡い青の「写真を置き換える」という画像)を選びます。
- アプリの画像を置き換える機能で、写真係が選んだ写真に替えます。機能の名前はアプリによって異なります(例:「図の変更」「画像を置換」)。
- 写真の比率が枠と違うときは、引き伸ばさずに、はみ出す部分を切り抜いて合わせます。ふたりの顔が枠の端で切れないように、切り抜く範囲をずらします。
- 8つの枠をすべて入れ替えたら、全ページを見て、写真の向きと順番を確かめます。
文章を入れる
文章係の下書きを、仕上げ係がテンプレートに入れます。入れたあと、写真係(または文章係でないほう)が読んで、事実が合っているかを確かめます。
| 場所 | 書くこと | 目安(計算) |
|---|---|---|
| P2・P3 見出し | そのページの流れを短く | 10文字前後(1行に25字くらいまで) |
| P2・P3 文章 | 出来事を2〜3文で | 1行20字くらいで、6行ほどまで |
| P4 ひとこと | 最後に残したい言葉 | 1行25字くらいで、2行まで |
| P4 旅の記録(任意) | 時期・行き先など | 4行ほどまで。消してもかまいません |
P2・P3の文章の枠には、書き方の案内が3行入っています。案内はすべて消してから書きます。P2・P3の上にある小さな文字「旅の前半」「旅の後半」は、「行き」「島の朝」などに変えてもかまいません。
P4のひとことは2行まで入るので、ふたりが1行ずつ書くと、ふたりで作った旅行記らしくなります。
P2の見出し:桟橋から、島へ
P2の文章:昼前の船で島に着いた。荷物を預けて、まずは海沿いの道を歩いた。ふたりとも、思っていたより日差しが強くて驚いた。
P4のひとこと:また、あの桟橋で夕方を待とう。/次は、朝市にも早起きして行きたい。
この例文も架空のものです。P4の旅の記録には、渡す版のことを考えて、ホテルの名前や予約番号、便名などは書かないでおくと、そのまま家族や友人向けの版にも使えます。
作り方の全体と、ページごとのポイントは、旅行写真を1冊にする|4ページの小さな旅行記の作り方で説明しています。
確認したアプリについてこのサイトで確認したのは LibreOffice Impress 24.2(Linux)だけです(編集用ファイルが開けること、写真と文字がページごとに別々の部品として編集できること、差し替えたファイルをPDFに書き出せること)。PowerPoint・Keynote・Googleスライド・Canva・スマートフォンのアプリでは確認しておらず、表示や操作が異なる場合があります。
手順6 A4のポスターを作る
ポスターは写真1枚と、タイトル・日付・ひとことだけの作品です。旅行記の作業が終わってからでも、並行して進めてもかまいません。
- 「A4旅ポスター」の編集用ファイル
travel-poster_edit_A4.pptxを開きます。 - 写真の枠(幅180×高さ205mm、おおよそ7:8の縦長)を、手順3で決めた写真に置き換えます。横長の写真は左右が大きく切れるので、主役が枠の中に残るように切り抜く範囲をずらします。
- 写真の下の白い余白にある「旅のタイトル」「日付(任意)」「写真に添える、ひとこと(任意)」を書き換えます。使わない欄は消してかまいません。
- A4縦のPDFに書き出し、A4・縦・フチあり・倍率100%で印刷します。ふちなし印刷は必要ありません。
旅行記とポスターのタイトルを同じにすると、2つを並べたときにひとそろいの作品に見えます。ポスターのひとことは、旅行記のP4のひとことと同じ言葉にしても、別の言葉にしてもかまいません。
タイトル:夕方の桟橋で
日付:6月|新婚旅行
ひとこと:ふたりで待った、島の夕方。
切り抜き方・印刷の設定・額に入れるときの注意は、お気に入りの1枚を旅ポスターにする方法と印刷・飾り方で説明しています。
手順7 自分たち用の版と、渡す版を分ける
新婚旅行の作品は、両家の家族や友人に見せたくなることがあります。けれども、ふたりだけで見るつもりで書いた言葉や写真が、そのまま渡す版に入ると困ることもあります。最初から2つの版に分けて作ると安心です。
| 自分たち用の版 | 家族や友人に渡す版 | |
|---|---|---|
| 写真 | 好きな写真を自由に | ふたりが「見せてもよい」と決めた写真だけ |
| ほかの人が写った写真 | 気になるものは避ける | 写っている人の了解がないものは使わない |
| 文章 | ふたりだけに通じる言葉も入れてよい | 内輪の言葉や、相手が恥ずかしがる話は外す |
| P4 のひとこと | ふたりに向けた言葉 | 受け取る人に向けた言葉にしてもよい |
| P4 の旅の記録 | 残したい範囲で | ホテルの名前・予約番号・便名などは書かない |
| 渡し方 | 印刷して手元に置く・飾る | 印刷した冊子か、書き出したPDF |
進め方です。
- 自分たち用の版を先に完成させ、PDFに書き出します。
- 完成した編集用ファイルをコピーして、ファイル名に「渡す版」とわかる言葉を付けます(例:
honeymoon-book_family.pptx)。元のファイルは上書きしないようにします。 - コピーしたファイルで、上の表の「渡す版」の列のとおりに、写真と文章を見直します。写真の枠を置き換えれば、ほかのページはそのまま使えます。
- 見直したら、ふたりで一度読んで、両方が「渡してよい」と思えたらPDFに書き出します。
渡す版のP4のひとことは、受け取る人に向けた言葉に変える方法もあります。
自分たち用:また、あの桟橋で夕方を待とう。
渡す版:旅の写真を、小さな本にしました。
テンプレートの利用条件では、完成した作品を家族・友人に贈ることができます。一方で、テンプレートのファイルそのもの(編集用のPPTXなど)を他の人に配ることはできません。渡すのは、印刷した冊子・ポスターか、書き出したPDFにします。くわしくは利用条件をご覧ください。
PDFは一度送ると相手の手元に残り、転送されることもあります。送るときに、ほかの人には送らないでほしいことを一言添えておくと安心です。冊子を人に渡すときに確かめることは、旅仲間に渡すミニ冊子の作り方でもまとめています。
印刷して仕上げる
家で印刷する場合の流れです。
- 旅行記は、まず試し刷り用見本(
test-print_A4.pdf)を、A4・横向き・両面印刷・フチあり・倍率100%で印刷します。A4横の冊子では一般に「短辺とじ」を選びますが、表記や結果はプリンターによって違います。 - 試し刷りを、表面(左P4・右P1)が外側になるように中央で折り、P1 → P2・P3 → P4 の順に上向きで読めるかを確かめます。
- 自分たちの旅行記を1冊印刷して折り、写真・文字・ページの順番を確かめてから、渡す版を必要な部数だけ印刷します。
- ポスターは、普通紙で1枚試し刷りをしてから、写真用紙やマット紙などに印刷します。
両面印刷の設定と用紙については、4ページ冊子を家で印刷する方法でくわしく説明しています。
仕上がりについてこのサイトの見本は、面付けしたPDFのページの順番までは確認していますが、実際に紙に印刷して折った仕上がりと、額に入れた仕上がりはまだ確認していません。大切な1冊の前に、必ず試し刷りをしてください。
よくある失敗と対処
- ふたりで1枚ずつ話し合って、写真選びが終わらない → 写真係が9枚の案を作り、相手はその案に意見を言う形にします。話し合うのは、表紙・ポスター・最後の1枚だけにします。
- ふたりの写真で同じ場面が何枚も入ってしまう → 写真を1か所に集めたら、場面ごとに並べ、1つの場面から1枚だけを残します。
- タイトルが決まらない → それぞれ3案ずつ書き出して並べ、ふたりとも残したいものだけを残します。2案まで絞れたら、旅行記とポスターで分けて使います。
- 相手の気持ちを代わりに書いて、読み返したときに違和感がある → 気持ちは書いた本人の分だけにします。P4のひとことを、ふたりが1行ずつ書く形にします。
- 自分たち用のつもりで書いた言葉が、渡す版に残っていた → 渡す版は完成ファイルのコピーで作り、ふたりで読み直してから書き出します。
- ポスターの写真が、印刷するとぼやける → 元の大きさのファイルに替えます。メッセージアプリで受け取った写真は小さくなっていることがあるので、撮った人の端末にある元の写真を使います。
費用のこと
- テンプレートは無料で、ダウンロードに登録は必要ありません。
- 家で印刷する場合、用紙代とインク代が別にかかります。旅行記は1冊にA4用紙1枚、ポスターは1枚にA4用紙1枚を使い、ほかに試し刷りの分も必要です。渡す版を何部か作るときは、その部数分がかかります。金額はプリンターや用紙によって違います。
- ポスターを写真用紙やマット紙に印刷する場合はその用紙代が、飾る場合は額の代金が別にかかります。
- 印刷会社や印刷サービスに頼む場合は、その料金と送料が別にかかります。入稿データの形式が指定されることが多く、このテンプレートのファイルをそのまま使えるとは限りません。印刷方法の違いは作品・印刷方法の比較で整理しています。
- 家族や友人に郵送する場合は、送料と封筒代が別にかかります。
