zineと、このサイトの4ページ旅行記
zine(ジン)は、一般に、個人や少人数が自分で作る小さな冊子のことをいいます。大きさやページ数、作り方に決まりはなく、手書きでもパソコンで作っても、コピーした紙を折っただけでもかまいません。
このサイトで配っている4ページの小さな旅行記テンプレートは、A4用紙1枚の両面に2ページずつ印刷し、半分に折って作るA5(148×210mm)の冊子です。つまり、そのまま「A4用紙1枚で作る旅行記のzine」として使えます。
| zineを作るときに決めること | このテンプレートでの形 |
|---|---|
| 大きさ | A5縦(148×210mm)。A4用紙を半分に折った大きさ |
| ページ数 | 4ページ(表紙・旅の前半・旅の後半・最後の1枚) |
| とじ方 | A4用紙1枚を中央で二つ折りにするだけ(横書き・左とじ) |
| 写真 | 8枚まで(表紙1・前半3・後半3・最後1) |
| 文章 | タイトル、見出し2つ、2〜3文の文章2つ、最後のひとこと |
| 印刷 | A4・横向き・両面・フチあり・倍率100%(ふちなし印刷は不要) |
1枚の紙を折るだけなので、ホチキスなどでとじる作業はいりません。ページの並べ方(面付け)も、印刷用のファイルで済ませてあります。
この記事の役割この記事では、zineとして作るときの考え方(テーマの絞り方、部数の作り方、渡し方)を中心に説明します。写真の入れ方の細かい手順は4ページの小さな旅行記の作り方、印刷と折り方は4ページ冊子を家で印刷する方法にまとめています。
作り方を2つの中から選ぶ
テンプレートの一式(tabiato-mini-book-4p-v1.0.zip)には、編集用のPPTXが2種類、PDFが3種類、READMEが入っています。zineの作り方は、大きく2つに分かれます。
| 作り方 | 使うファイル | 向いている人 |
|---|---|---|
| パソコンで写真と文字を入れて、印刷する | mini-book-4p_edit_A4-print.pptx(A4横・2スライド、面付け済み) |
同じzineを何部か作りたい人。データが残るので、あとで直せます |
| 空欄のまま印刷して、写真を貼り、手書きで仕上げる | mini-book-4p_print_A4.pdf(A4横・面付け済み) |
編集アプリを使わずに作りたい人。手書きの文字やプリントした写真で、1冊ずつ違うzineになります |
画面で読むzineとしてPDFで送りたい場合は、読む順(P1→P4)に並んだmini-book-4p_edit_A5.pptxを使います。編集用ファイルは、A5版かA4面付け版のどちらか一方だけを編集します。両方を直すと、あとで内容が食い違います。
Canvaなど、ほかのアプリで作りたいとき
このサイトで確認したのは LibreOffice Impress 24.2(Linux)だけです。Canva・PowerPoint・Keynote・Googleスライド・スマートフォンのアプリで、このテンプレートが開けるか、崩れずに編集できるかは確認していません。
ほかのアプリで1から作る場合も、ページの並べ方の考え方は同じです。A4横の用紙に、次の順でページを置きます。
| 用紙の面 | 左半分 | 右半分 |
|---|---|---|
| 表面(1ページ目) | P4(裏表紙) | P1(表紙) |
| 裏面(2ページ目) | P2(旅の前半) | P3(旅の後半) |
表面が外側になるように中央で折ると、P1 → P2・P3 → P4 の順に読めます。なぜこの並びになるのかは、4ページ冊子を家で印刷する方法で説明しています。
手順1 1冊のテーマを決める
4ページのzineに入る写真は8枚までです。旅の出来事を全部入れようとすると、写真も文章も足りなくなります。最初に「この1冊で何を残すか」を1つ決めると、選ぶのが楽になります。
テーマの決め方の例です。
- 旅全体を、行きから帰りまで短くまとめる
- 旅の中の1日、または半日だけにする
- 食べたもの・飲んだものだけを集める
- 歩いた道や路地、乗った電車など、1つの種類の景色だけにする
- 一緒に行った人に渡すために、全員で過ごした場面だけを選ぶ
テンプレートには「1日目・2日目」の区切りがありません。P2の上の小さな文字「旅の前半」とP3の「旅の後半」は、「行き」「帰り」「午前」「午後」「朝ごはん」「夕ごはん」などに書き換えてかまいません。テーマに合わせて、2つのページの分け方を決めます。
テーマ:港町で食べたもの
P1 表紙:港の食堂の外観/タイトル「港町のごはん」
P2(「お昼」に書き換え):食堂の海鮮丼、店の看板、窓から見えた港
P3(「おやつと夕方」に書き換え):喫茶店のケーキ、坂の上の店、夕方の海岸
P4 最後の1枚:帰りの駅で買ったお菓子/ひとこと「次は、朝ごはんの店へ」
出来事を先に並べたいときは、旅の構成メモに出来事を入力すると、P1〜P4に分けたメモを作れます。入力した内容は送信・保存されません。
手順2 写真を選んで入れる
写真の枠は8つです。枠の向きと比率は次のとおりです。
| ページ | 写真の枠 |
|---|---|
| P1 表紙 | 1つ(幅126mm×高さ140mm、少し縦長) |
| P2 旅の前半 | 3つ(上:横長3:2、左下:縦長3:4、右下:横長3:2) |
| P3 旅の後半 | 3つ(上:横長3:2、左下:横長3:2、右下:縦長3:4) |
| P4 最後の1枚 | 1つ(横長) |
- 先に、表紙(P1)と最後の1枚(P4)の2枚を決めます。表紙はテーマがひと目でわかる写真、最後は旅の終わりを感じる写真が合わせやすくなります。
- 縦長の写真を2枚選び、P2の左下とP3の右下に入れます。縦長の写真がなければ、横長の写真の一部を縦長に切り抜きます。
- 残りの4枚を、前半と後半に2枚ずつ入れます。
- 写真の縦横の比率が枠と違うときは、引き伸ばさずに、はみ出す部分を切り抜いて合わせます。
写真の枠には、淡い青の「写真を置き換える」という画像が入っています。アプリの画像を置き換える機能で、自分の写真に替えます(機能の名前はアプリによって異なります)。
写真が8枚そろわないときは、使わない枠を選んで削除してかまいません。枠や文字は1つずつ独立しているので、ほかの位置は動きません。空いたところは余白のままで大丈夫です。写真の少ないページは、文章を読ませるページにもなります。
写真が多すぎて決められないときは、写真を選びすぎて進まないときの整理方法を参考にしてください。
手順3 文章を書く
文字を入れる場所と、文字数の目安です(枠の幅と文字の大きさから計算した目安です)。
| 場所 | 書くこと | 目安 |
|---|---|---|
| P1 旅のタイトル | zineの題 | 1行で16字くらいまで |
| P1 サブタイトル | 旅の形やテーマ | 1行で40字弱まで |
| P1 日付(任意) | 月や季節など | 1行 |
| P2・P3 見出し | そのページの流れ | 10文字前後 |
| P2・P3 文章 | 出来事を2〜3文で | 1行20字くらいで、6行ほどまで |
| P4 ひとこと | 最後に残したい言葉 | 1行25字くらいで、2行まで |
| P4 旅の記録(任意) | 日付・行き先・作った人など | 4行ほどまで |
zineらしくしたいときは、P4の「旅の記録」を、本の最後にある奥付のように使う方法があります。作った月や、「No.1」のような通し番号、zineの題を書いておくと、旅ごとに作ったときに並べて見返せます。
旅の記録:港町のごはん No.1/5月の週末、一泊二日/2026年6月につくりました
人に渡すzineには、住所・電話番号・予約番号など、旅の手配に使った情報は書かないでください。作った人の名前も、書くかどうか、どこまで書くかを決めてから入れます。
テンプレートは游明朝・游ゴシックを指定しています。これらのフォントがない環境では別のフォントに置き換わり、改行の位置が変わることがあります。書き入れたら、文字が枠からはみ出していないかを確かめます。文章の書き方は、短い旅の文章を書く方法で説明しています。
手書きで仕上げる場合
mini-book-4p_print_A4.pdf を空欄のまま印刷すると、写真の枠と文字の位置だけが入った紙ができます。プリントした写真を枠の大きさに合わせて切って貼り、タイトルや文章を手で書き入れます。枠の大きさは写真の目安なので、少しはみ出しても、枠より小さく貼ってもかまいません。
手書きの場合は、先に試し刷りで両面の向きを確かめてから空欄のPDFを印刷し、折る前に貼る・書く作業をします。写真を貼った紙は厚くなり、折り目がつきにくくなることがあるので、中央の折り位置には写真をかけないようにします。
手順4 印刷して折る
印刷の流れは次のとおりです。くわしい設定と、うまくいかないときの直し方は4ページ冊子を家で印刷する方法にあります。
- 編集したファイルをPDFに書き出し、写真の切れ方と文字のはみ出しを画面で確かめます。
- 試し刷り用見本(
test-print_A4.pdf)を普通紙に両面印刷し、折って、両面の向き(とじ方向)を確かめます。A4横の冊子では一般に「短辺とじ」ですが、表記や結果はプリンターによって違います。 - 同じ設定(A4・横向き・両面・フチあり・倍率100%)で、自分のzineを1冊だけ印刷します。
- 表面(左P4・右P1)が外側になるように、中央で半分に折ります。面付け版には、中央の上下の端に折り位置の目印の短い線があります。
家にプリンターがないとき
コンビニエンスストアの複合機や印刷サービスで印刷する場合は、使う前に、そのサービスの公式の案内と店頭の機械の画面で次のことを確かめます。このサイトでは、これらの機械やサービスでの印刷は確認していません。
- PDFを印刷できるか
- A4の両面印刷ができるか、とじ方向(長辺/短辺)を選べるか
- 倍率を100%にできるか(用紙に合わせて拡大・縮小されないか)
- 用紙を選べるか、料金はいくらか
ここでも、最初に test-print_A4.pdf を1枚印刷して折り、P1 → P2・P3 → P4 の順に上向きで読めるかを確かめてから、本番を印刷します。
手順5 部数を作って、渡す
zineは、何部か作って人に渡したり、交換したりすることもあります。部数を作るときは、次の順に進めます。
- 1冊だけ印刷して折り、誤字・写真・ページの順番を確かめます。
- 直すところがあれば、データを直してもう1冊印刷します。
- 問題がなければ、必要な部数を印刷します。両面印刷ができないプリンターでは、何枚もまとめて裏返すと向きを間違えやすいので、1枚ずつ進めます。
写真に写っている人や、文章に名前を書く人がいるときは、作り始める前に、zineにして配ってよいかを確かめます。一緒に旅した人に渡すときの確認と渡し方は、旅仲間に渡すミニ冊子の作り方にまとめています。
販売はできませんテンプレートの利用条件では、完成した作品を家族・友人・一緒に旅した人に贈ることと、個人のSNSやブログで公開すること(営利目的でない場合)はできます。一方で、このテンプレートで作った作品を商品として販売すること、テンプレートのファイル(PPTX・PDFなど)そのものを人に配ることは、現在は認めていません。zineを販売するイベントなどに出す場合は、このテンプレートを使わずに作ってください。くわしくは利用条件をご覧ください。
見本を参考にする
完成見本「海の見える町へ」は、このテンプレートに素材と文章を入れたものです。表紙に港と灯台、前半と後半に3点ずつ、最後に朝の海の1点を入れています。
仕上がりについてこのサイトでは、見本を実際の紙に印刷して折った仕上がりは確認していません。
同じ素材からポスターと動画も作った例は、同じ旅から3作品で見られます。zineと一緒に、旅の1枚をA4旅ポスターにして飾ることもできます。
よくある失敗と対処
- 旅の出来事を全部入れようとして、写真も文章も入りきらない → テーマを1つに絞ります。入らなかった写真は、次の号やポスター・動画に回します。
- A5版とA4面付け版の両方を編集して、内容が食い違う → 紙のzineにするならA4面付け版(
mini-book-4p_edit_A4-print.pptx)だけを編集します。 - 部数を印刷してから、誤字や裏面の向きに気づく → 1冊だけ印刷して折り、確かめてから残りを印刷します。
- ほかのアプリで作ったら、折るとページの順番がばらばらになる → 表面に左P4・右P1、裏面に左P2・右P3の順で並べ直します。
- コンビニの複合機などで印刷したら、縮小されて余白が広くなった → 倍率100%(等倍)を選べるかを確かめます。表紙の写真の幅が126mm前後かを定規で測ると、縮小されたかどうかがわかります。
- 手書きのzineで、写真を貼ったところが折れない → 中央の折り位置に写真をかけないように貼り直します。
費用のこと
- テンプレートは無料で、ダウンロードに登録は必要ありません。
- 家で印刷する場合、用紙代とインク代が別にかかります。zine 1冊にA4用紙1枚を使い、ほかに試し刷りと予備の分が必要です。金額はプリンターと用紙によって違います。
- コンビニエンスストアの複合機や印刷サービスを使う場合は、その料金が別にかかります。料金はサービスごと・用紙ごとに違うので、公式の案内で確かめてください。
- 手書きで仕上げる場合は、写真のプリント代と、のりなどの文具の費用が別にかかります。
- 郵送で渡す場合は、送料と封筒代が別にかかります。
