作品の前に、写真を1か所に集める
旅行記やポスター、動画を作るとき、自分のスマートフォンの写真だけでは足りないことがあります。
- 自分が写っている写真は、ほかの人が撮っています。
- 同じ場面でも、ほかの人は別の角度から撮っています。
- 自分が撮りそびれた場面を、ほかの人が撮っていることがあります。
一緒に行った人の写真を1か所に集めておくと、作品の候補が増え、選ぶ作業もしやすくなります。集め方には、メッセージで送ってもらう、ファイルを受け渡すなどの方法もありますが、この記事では、複数の人が写真を入れられる「共有アルバム」を使う方法を説明します。
この記事では、アプリの画面の操作手順は書きません。画面はアプリの版によって変わるためです。代わりに、Google フォトと、iPhone などの写真アプリの共有アルバムについて、公式ヘルプに書かれている性質(誰が見られるか、退出や削除で写真がどうなるか、画質、位置情報)を、確認した日付とともにまとめます。
手順1 集める役を1人決める
共有アルバムは、誰か1人が作り、ほかの人を招きます。作った人は、アルバムの持ち主(オーナー)として、ほかの参加者より多くのことができます。たとえば、共有をやめたり、アルバムを削除したりすると、ほかの人が入れた写真にも影響します(手順3)。そのため、集める役を1人決めて、その人がアルバムを作るのが分かりやすい進め方です。
集める役の人がすること:
- 全員が使える共有の方法を選び、アルバムを作る
- 集める期間と範囲をみんなに伝える(手順2)
- 期限が来たら、作品に使う写真を自分の手元に保存する(手順5)
- 作品ができたあと、アルバムを残すか、共有をやめるかをみんなと相談する
旅行に出る前に決めておくと、旅行中から写真を入れてもらうこともできます。帰ってから決める場合も、記憶が新しいうちに声をかけます。
旅行の写真を1つのアルバムに集めたいので、共有アルバムを作りました。〇日までに、気に入った写真を入れてもらえると助かります。小さな旅行記を作るつもりです。人が写っている写真は、写っている人がいいと言ったものだけでお願いします。
手順2 何を集めるかを決めて伝える
「全部入れて」と頼むと、似た写真が何百枚も集まり、選ぶのが大変になります。作る作品に合わせて、入れてほしい写真を伝えます。
| 入れてほしいもの | 理由 |
|---|---|
| 自分(集める人)以外が撮った、人が写っている写真 | 自分では撮れない写真で、作品の「人物」の候補になる |
| 自分が撮っていない場面の写真 | 旅の流れの抜けを埋められる |
| 1つの場面から、気に入った1〜3枚 | 似た写真が増えすぎないようにする(この記事での目安です) |
| 料理・景色・小物を近くで撮った写真 | 旅行記の小さな枠や、動画の場面に使いやすい |
入れないでほしいものも、先に伝えておきます。
- 予約画面や確認メールの画面を撮ったもの(名前や予約番号が写っている)
- 搭乗券やチケットのQRコード・バーコードが読めるもの
- 写っている人が「使わないで」と言った写真
チケットの半券などを並べて撮った写真を入れてもらう場合は、名前や番号が写らないように撮る方法をチケットの半券を残す|旅のかけらの保管方法と作品への使い方で説明しています。
作品ごとに必要な写真の数は、4ページの旅行記が8枚、A4ポスターが1枚、30秒の動画が写真6枚とタイトル・最後の2場面です。候補は作る枚数の2〜3倍くらいまで絞ると比べやすくなります(写真を選びすぎて進まないときの整理方法)。
手順3 サービスの性質を、公式ヘルプで確かめる
共有の方法は、全員が使えるものを選びます。ここでは、2つのサービスについて、2026年10月12日時点の公式ヘルプに書かれていた性質をまとめます。どちらも、アプリの版や国・地域によって違うことがあります。作る前に、最新の公式ヘルプを確かめてください。
Google フォトの共有アルバム
2026年10月12日時点の Google フォト ヘルプ(写真や動画を共有する、アルバムの共有停止と設定の管理、Google フォトでの位置情報の保護の仕組み)に書かれていた内容です。Android 向けの表示で確認しました。
| 項目 | ヘルプに書かれていたこと |
|---|---|
| 誰と共有できるか | Google アカウントを持っている連絡先の人とは直接共有できる。それ以外の人とは、リンクを作って共有できる |
| リンクで共有したとき | アルバムへのリンクを知っている人は誰でも、写真を見たり、アルバムに写真を追加したりできる。アルバムのQRコードを作ることもでき、読み取れば誰でもアルバムにアクセスできる |
| 写真の追加を止める | 写真の追加を許可する設定(ヘルプでは「共同編集」)がオンだと、リンクを知っている人は誰でも写真を追加できる。オフにすると追加できなくなるが、1人ずつ分けて設定することはできない |
| アルバムから退出したとき | 自分が追加した写真・動画・コメント・高評価がすべて削除される。アルバムのオーナーは退出できない |
| アルバムから写真を削除したとき | アルバムから削除しても、Google フォトのライブラリからは削除されない |
| オーナーが共有をやめたとき | ほかの人はアルバムを見られなくなり、ほかの人が追加したコメントや写真は削除される。ただし、すでにダウンロードやコピーをした人の手元のファイルは消えない |
| 共有された写真を保存したとき | 自分のライブラリにコピーが保存される。保存した写真は保存容量に数えられる |
| 位置情報 | 位置情報は初期設定では非公開。新しい共有アルバムなどを作るときに、位置情報を含めることを選んだ場合にだけ共有される。位置情報を含めなくても、写っている目印になる建物などから場所を推測される可能性がある |
| 画質 | 確認したヘルプのページには、共有アルバムの画質についての記載は見当たらなかった |
iPhone などの写真アプリの共有アルバム(iCloud)
2026年10月12日時点の Apple の公式ページ(共有アルバムを使う方法、共有アルバムの制限、「写真」で位置情報メタデータを管理する)に書かれていた内容です。共有アルバムを作ったソフトウェアのバージョン(iOS 26 以前か、iOS 27 以降か)で、性質が大きく違います。
| 項目 | ページに書かれていたこと |
|---|---|
| 誰が見られる・追加できるか | 選んだ相手と写真やビデオを共有でき、相手も自分の写真・ビデオ・コメントを追加できる。iOS 27 以降で作られた共有アルバムには、リンクを開いて参加でき、Apple Account や Apple 製の機器がなくても Web で参加して写真を追加できる |
| 参加のしかたの設定 | iOS 27 以降では、オーナーが、招待・承認した人だけが入れるようにするか、リンクを知っている人なら承認なしで参加できるようにするかを選べる。参加者が写真を追加できるかどうかを確認する項目もある |
| 写真を削除できる人 | オーナーと、管理の権限を持つ人は、誰が追加したものでも削除できる。ほかの参加者は、自分が追加したものを削除できる。削除したものは、参加者全員の機器のアルバムから消える |
| アルバムを削除したとき | オーナーと参加者全員の機器から削除され、中の写真もすべて完全に削除される。削除の前に、残したい写真を保存しておくよう案内されている |
| 保存した写真 | 共有アルバムから自分のライブラリに保存した写真は、アルバムが削除されたり、共有がやめられたりしても残る |
| 画質(iOS 27 以降で作成) | 写真とビデオは元の形式・フル解像度で iCloud に保存され、iCloud のストレージを使う |
| 画質(iOS 26 以前で作成) | 共有した写真は長辺が最大2048ピクセルに縮小される(パノラマは例外)。ビデオは最長15分、最大720pで配信される。iCloud のストレージの使用量には数えられない |
| 人数 | 参加者はオーナーを含めて最大100人 |
| 期限付きのアルバム | iOS 27 以降では、有効期限付き(一時的な)共有アルバムを作る選択肢がある。削除の代わりに一時的なものにした場合は、30日後に削除されると案内されている |
| 位置情報 | 位置情報のついた写真を共有すると、相手が撮影場所を知ることができる場合がある。共有するときに位置情報を含めないようにでき、カメラが位置情報を使えないようにすれば、それ以降は記録されない |
iOS 27 以降で作られた共有アルバムに、最新のソフトウェアになっていない機器で参加する人は、機器をアップデートするか、iCloud.com でアルバムを見る必要があると案内されています。一緒に行った人の機器がそろわないときは、Web で参加できるかどうかも含めて確かめておきます。
共有アルバムの写真を、そのまま印刷に使う前に写真が縮小されて共有される場合(上の表の iOS 26 以前で作成したアルバムなど)は、大きく印刷するとぼやけることがあります。たとえば300ppiで計算すると、A4旅ポスターの写真の枠(180×205mm)には約2,126×2,421ピクセル、旅行記の表紙の枠(126×140mm)には約1,488×1,654ピクセルが必要です(計算の一例です)。長辺2,048ピクセルの写真は、ポスターの枠には足りません。ポスターや表紙に使う写真は、撮った人から元のファイルを受け取ります。必要な画素数の考え方は、印刷前に確認したい写真の解像度・余白・色で説明しています。
ほかのサービスや、メッセージ・ファイルの受け渡しで集める場合も、同じ項目(誰が見られるか、誰が追加できるか、退出・削除で写真がどうなるか、画質、位置情報)を、そのサービスの公式ヘルプで確かめます。
手順4 写っている人と位置情報を確かめる
共有アルバムに入れた写真は、アルバムに参加している全員が見られます。リンクで共有した場合は、リンクを知っている人なら誰でも見られることがあります。写真を入れる前に、次のことを確かめます。
写っている人の了解
- 人が写っている写真は、写っている人が「アルバムに入れていい」と言ったものだけにします。アルバムに入れることも、ほかの人に見せることです。
- 作品に使うときは、改めて了解を得ます。アルバムに入れてよいことと、作品にして配ってよいことは別です(旅仲間に渡すミニ冊子の作り方)。
- 知らない人の顔がはっきり写っている写真や、子どもの名札・制服が写っている写真は、入れないか、切り抜いてから入れます。
- 写真に写っている人が、アルバムの参加者ではないこともあります。参加者以外の人が写っている写真は、特に気をつけます。
位置情報
- スマートフォンやカメラで撮った写真には、機器の設定によって、撮影場所の情報(位置情報)が記録されていることがあります。
- 上の表のとおり、共有するときに位置情報を含めるかどうかを選べるサービスがあります。どう扱われるかはサービスごとに違うので、公式ヘルプで確かめます。
- 出発前に家の近くで撮った写真や、宿の部屋で撮った写真は、位置情報や写っているものから住まいや泊まった場所が分かることがあります。入れる前に見直します。
- 位置情報を含めなくても、写っている建物や看板から場所が分かることがあります。
リンクの扱い
- リンクやQRコードで共有したアルバムは、リンクが転送されると、知らない人にも見られることがあります。リンクは参加者だけに送り、ほかの人に転送しないよう伝えます。
- Google フォトのヘルプでは、リンクで共有しているアルバムからユーザーを削除する場合、その人が再び参加できないようにリンクの共有を無効にするよう案内されています(2026年10月12日時点)。
アルバムの写真を使って作った動画を共有するときの確認は、旅の動画を共有する前の音楽・写真・個人情報チェックにまとめています。
手順5 作品に使う写真を手元に保存してから選ぶ
共有アルバムの写真は、ほかの人が退出したり、オーナーがアルバムを削除・共有停止したりすると、見られなくなることがあります(手順3の表)。作品を作り始める前に、使うかもしれない写真を自分の手元に保存します。
- 期限が来たら、アルバムの写真を見て、作品の候補になりそうなものを選びます。
- 選んだ写真を、自分のライブラリやパソコンのフォルダーに保存します。「作品の候補」のようなアルバムやフォルダーを1つ作り、そこにまとめると選びやすくなります。
- 誰が撮った写真かをメモしておきます。作品に使うときの了解の確認や、大きく印刷するために元のファイルを頼むときに使います。
- ポスターや表紙のように大きく使う写真は、画質を確かめ、必要なら撮った人に元のファイルを送ってもらいます。
保存したら、写真を選んでテンプレートに当てはめます。
- 4ページの小さな旅行記:表紙1・前半3・後半3・最後1の8枚。作り方は旅行写真を1冊にする|4ページの小さな旅行記の作り方
- A4旅ポスター:旅をいちばんよく表す1枚
- 30秒ショート動画 構成シート:写真6枚と、タイトル・最後のひとことの場面
出来事の順番を先に整理したいときは、旅の構成メモで、4ページ・ポスター・30秒動画の構成メモを作れます。入力した内容は送信・保存されません。
集め終わったあとのアルバム
作品ができたら、共有アルバムをどうするかを、参加した人と相談します。
| どうするか | 気をつけること |
|---|---|
| そのまま残す | 思い出のアルバムとして見返せる。リンクで共有している場合は、リンクがどこまで伝わっているかを確かめる |
| 共有をやめる・アルバムを削除する | サービスによっては、ほかの人が入れた写真も見られなくなったり、完全に削除されたりする。全員が必要な写真を保存してから行う |
| 期限付きのアルバムにする | 期限が来ると消えるので、期限を全員に伝えておく |
完成した作品を一緒に行った人に渡す方法は、旅仲間に渡すミニ冊子の作り方で説明しています。
よくある失敗と対処
- アルバムから退出したら、自分が入れた写真が消えた → Google フォトのヘルプでは、退出すると自分が追加した写真が削除されると案内されています。退出する前に、ほかの人が必要な写真を保存したかを確かめます。
- オーナーがアルバムを削除して、みんなの写真が見られなくなった → 削除や共有の停止は、全員が写真を保存してからにします。作品に使う写真は、早めに自分の手元に保存しておきます。
- 集めた写真を大きく印刷したら、ぼやけた → 共有のしかたによっては、写真が縮小されることがあります。大きく使う写真は、撮った人から元のファイルを受け取ります。
- 似た写真が何百枚も集まって、選べない → 「1つの場面から1〜3枚」のように、入れてほしい写真の範囲を最初に伝えます。すでに集まったときは、主役と締めの2枚から決めます(写真を選びすぎて進まないときの整理方法)。
- リンクが転送されて、知らない人が見られる状態になった → リンクの共有を無効にするか、作り直して、参加者だけに新しいリンクを送ります。
- 写っている人に確かめないまま、アルバムに入れてしまった → 気づいた時点で本人に確かめ、希望があればアルバムから削除します。ダウンロードされた写真は手元に残るので、入れる前に確かめるのが基本です。
費用のこと
- このサイトのテンプレートは無料で、ダウンロードに登録は必要ありません。
- 共有アルバムのサービスは、アカウントや保存容量の条件がサービスごとに決まっています。Google フォトでは共有された写真を保存すると自分の保存容量に数えられ、iOS 27 以降で作った iCloud の共有アルバムは iCloud のストレージを使うと案内されています(2026年10月12日時点)。容量が足りないときの料金などは、各サービスの公式の案内で確かめてください。
- 集めた写真で作品を印刷する場合は、用紙代とインク代、または印刷サービスの料金が別にかかります。印刷方法の違いは作品・印刷方法の比較で整理しています。