旅のかけらは「撮る → しまう → 使う」の順で
旅行から帰ると、かばんや財布の中に、紙のものがいくつも残っています。
| 残りやすいもの | 例 |
|---|---|
| 乗り物 | 切符・特急券の半券、搭乗券、船の乗船券、バスの整理券 |
| 入場 | 美術館・博物館・展望台・テーマパークの入場券、映画やライブのチケット |
| 宿・お店 | 宿の案内、お店のショップカード、レシート |
| その他 | パンフレット、地図、スタンプを押した紙、はがき |
この記事では、これらをまとめて「旅のかけら」と呼びます。残し方は、次の順にすると、なくしたり、作品に使うときに探し回ったりせずにすみます。
- 撮る:しまう前に、1枚ずつ写真に撮ってデータで残す
- しまう:現物は、旅ごとに1か所にまとめる
- 使う:撮った写真を、旅行記・ポスター・動画に使う
撮るのを先にするのは、現物は折れたり汚れたり、なくしたりすることがあるからです。紙の種類や置き場所によっては、印字が読みにくくなることもあります。どのくらいもつかは紙によって違い、この記事では確かめていません。写真に撮っておけば、現物がどうなっても、日付や行き先はあとから確かめられます。
まだ使うもの・返すものは別にする帰りの切符や、まだ使う予定のある搭乗券・入場券は、作品用に切ったり貼ったりしないでください。使い終わった切符を持ち帰れるかどうかは、鉄道会社などによって扱いが違います。持ち帰りたいときは、各社の案内や駅の窓口で確かめます。
手順1 帰ったらすぐ、1枚ずつ撮っておく
撮る写真は2種類です。目的が違うので、分けて撮ります。
| 種類 | 撮り方 | 使い道 |
|---|---|---|
| 記録用 | 1枚ずつ、真上から、文字が読めるように | 自分だけが見る記録。日付・行き先・列車名などを、あとで確かめる |
| 作品用 | 何枚かを並べて、雰囲気が伝わるように | 旅行記の写真の枠、動画のタイトルの場面、ポスター |
記録用:1枚ずつ、文字が読めるように
- 旅ごとに、手元に残ったものを全部集めます。かばんのポケット、財布、ガイドブックの間なども見ます。
- 無地の紙や布の上に1枚置き、真上から撮ります。影が入らない明るい場所で撮ると、文字が読みやすくなります。
- 裏に日付や案内が印刷されているものは、裏も撮ります。
- 撮った写真を拡大して、日付や行き先の文字が読めるかを確かめます。
- 撮り終えたら、写真を旅ごとのアルバムやフォルダーにまとめます。名前に日付と行き先を入れておくと、あとで探しやすくなります(例:「2026-05 海の町 かけら」)。
記録用の写真には、名前や予約番号もそのまま写っています。自分用の記録として残し、そのまま人に送ったり、作品に使ったりしないでください。
作品用:並べて1枚にまとめる
- 作品に入れたいものを2〜5点ほど選びます。半券だけでなく、拾った貝がら、押し花、手描きの地図など、文字のない小物を混ぜると、写真に変化が出ます。
- 無地の紙や布の上に並べます。少し重ねたり、向きを変えたりしてもかまいません。
- 名前・番号・コードが写らないように、並べ方を決めます(次の手順2)。
- 横長と縦長の両方で撮っておきます。旅行記には縦長(3:4)の枠が2つあり、動画は縦長の画面(9:16)です。縦長で撮っておくと、どちらにも使いやすくなります。
- 何枚か撮って、いちばん見やすい1枚を残します。
見本の「09 旅のかけら」は、この並べ方の例です。布の上に、切符の半券、貝がら3つ、押し花、手描きの地図のノート、鉛筆を並べた縦長の1枚で、30秒のショート動画の見本のタイトルの場面に使っています。
半券を並べて撮るとき見本の半券には文字が入っていません。実際の半券を並べて撮るときは、次の手順2の確認をしてください。
手順2 写す前に、隠すところを決める
半券や搭乗券には、人に見せないほうがよい情報が印字されていることがあります。作品用の写真を撮る前に、1枚ずつ見て確かめます。
| もの | 印字されていることがある情報 |
|---|---|
| 搭乗券 | 名前、便名、座席、予約番号、QRコード・バーコード |
| 切符・乗車券 | 日付、区間、座席、QRコード |
| 入場券・ライブのチケット | 名前、座席、整理番号、会員番号、QRコード・バーコード |
| レシート・領収書 | お店の住所、日時、支払い方法、カード番号の一部 |
| 宿の案内 | 宿の名前、部屋番号、予約者の名前 |
QRコードやバーコードには、予約などの情報が含まれていることがあります。見た目では中身が分からないので、写さないか、隠すほうが安心です。
隠し方は2通りあります。
- 撮るときに隠す:名前や番号の部分を、別の小物の下に重ねる、裏返す、紙の端から外に出しておく。現物を折ったり切ったりしなくてすみます。
- 撮ったあとで隠す:写真の一部を切り抜く(トリミングする)、ぼかす、塗りつぶす。多くの写真アプリや編集アプリに、こうした機能があります(機能の名前はアプリによって異なります)。
隠したあとは、写真を拡大して、文字やコードが読み取れないかをもう一度確かめます。小さく写っていても、拡大すると読めることがあります。
日付と区間だけの切符でも、名前のついた写真と並ぶと、誰がいつどこにいたかが分かります。作品を人に渡したり公開したりする前の確認は、旅の動画を共有する前の音楽・写真・個人情報チェックにまとめています。
手順3 現物を旅ごとにまとめてしまう
撮り終えた現物は、旅ごとに1か所にまとめます。しまい方は、手元にあるものでかまいません。
| しまい方 | 向いているもの | 気をつけること |
|---|---|---|
| 封筒 | 枚数が少ない旅。とりあえずまとめておきたいとき | 表に日付と行き先を書く。中で折れないよう、大きさに余裕のあるものを |
| ポケット式のアルバム・クリアポケット | 半券を見返したいとき | 大きさの違うものは入らないことがある |
| 箱・缶 | 小物(貝がら・コイン・キーホルダー)も一緒に残したいとき | 重いものの下で紙が折れないよう、紙は封筒に入れてから箱へ |
| ノートに貼る | 旅のメモと一緒に残したいとき | のりやテープで貼ると、あとから外せないことがある |
ノートに貼るときは、現物ではなく、手順1で撮った写真を印刷して貼る方法もあります。現物は封筒にしまったまま、ノートにはいくらでも同じ写真を貼れます。
しまう場所は、直射日光の当たる場所や、暑くなる場所、湿気の多い場所を避けると安心です。それでも紙の状態がどう変わるかは、紙の種類や環境によって違います。大事なのは、手順1の写真を残しておくことです。
感熱紙についてレシートや一部のチケットに使われる感熱紙は、熱で文字を出す紙です。どのくらいの期間読めるか、どんな条件で薄くなるかは、この記事では公式な情報を確かめられなかったため、書いていません。残したい文字は、手順1で撮っておいてください。
手順4 作品に使う
撮った写真と書き写した情報は、作品の中で次のように使えます。
| 作品 | 使う場所 | 使うもの |
|---|---|---|
| 4ページの小さな旅行記 | P4の「旅の記録」 | 半券から書き写した日付・行き先など(文字) |
| 4ページの小さな旅行記 | P2・P3の写真の枠(縦長の枠が使いやすい) | 作品用の1枚 |
| 30秒ショート動画 | 0〜3秒のタイトルの場面(背景の写真) | 作品用の1枚(縦長) |
| A4旅ポスター | 「日付」の欄 | 半券で確かめた日付 |
4ページの小さな旅行記:P4の「旅の記録」に書き写す
4ページの小さな旅行記テンプレートのP4(最後の1枚)には、写真とひとことの下に「旅の記録」という小さな欄があります。「日付や行き先、一緒に行った人など(任意)」と書かれた欄で、残したいことだけを書きます。いらなければ消してかまいません。
半券の写真を見ながら、残したいことを書き写します。4行ほどまでに収めます。
5月の週末|一泊二日
朝いちばんの電車で海の町へ
灯台の展望台、港の食堂、坂の上の喫茶店
書かないほうがよいのは、名前、予約番号、座席、整理番号などです。冊子を人に渡すときは、特に気をつけます(旅仲間に渡すミニ冊子の作り方)。
作品用の1枚は、写真の枠に入れることもできます。P2の左下とP3の右下は縦長(3:4)の枠で、小物を並べた縦長の写真が合わせやすい場所です。旅の前半の切符ならP2、帰り道の半券ならP3、のように時間の順に置くと、流れが自然になります。写真の選び方では、こうした写真を「細部」の役と呼んでいます(写真を選びすぎて進まないときの整理方法)。
テンプレートの使い方の全体は、旅行写真を1冊にする|4ページの小さな旅行記の作り方で説明しています。印刷して手書きで仕上げたい場合は、面付け済みの空欄版(mini-book-4p_print_A4.pdf)に、旅の記録を手で書き込むこともできます。
30秒ショート動画:タイトルの場面に使う
30秒ショート動画 構成シートでは、0〜3秒がタイトルの場面です。タイトルの文字の後ろに置く写真に、旅のかけらを並べた1枚が合います。旅の中身をまだ見せずに、「これから旅の話が始まる」ことを伝えられます。
- 構成シート(
short-video-plan_30s.csv)の番号1(タイトル)の「使う写真・動画」の欄に、作品用の写真のファイル名を書きます。 - 「字幕」の欄に旅のタイトルを書きます。
- 書き出したあと、タイトルの場面を止めて、名前・番号・コードが読めないかを確かめます。
記入例のshort-video-plan_30s_example.csvでは、番号1に素材09「旅のかけら」、動きに「ゆっくり拡大」が入っています。動画の作り方は、写真6枚で振り返る30秒の旅動画で説明しています。
A4旅ポスター:日付の欄に使う
A4旅ポスターは、写真1枚とタイトル・日付・ひとことの作品です。写真には旅をいちばんよく表す1枚が向いていますが、日付の欄(任意)を書くときに、半券の写真で旅の日付を確かめられます。
旅のかけらを並べた1枚をポスターの写真にすることもできます。その場合、ポスターの写真の枠は縦長(幅180mm×高さ205mm、おおよそ7:8)なので、縦長で撮った写真が合わせやすくなります。ポスターは飾って人の目に触れるので、名前や番号が写っていない写真を選びます。
よくある失敗と対処
- しまい込んでから撮ろうとして、どこにあるか分からなくなる → 帰ったらすぐ、しまう前に撮ります。全部を撮る時間がなければ、記録用の写真だけを先に撮ります。
- 記録用の写真を、そのまま作品やSNSに使ってしまう → 記録用(文字が読める写真)と作品用(並べて撮った写真)を分けて、別のアルバムやフォルダーに置きます。
- 並べて撮った写真に、QRコードや名前が写っていた → 切り抜くかぼかして、拡大して読めないことを確かめます。撮り直せるなら、その部分を小物の下に隠して撮り直します。
- ノートに貼った半券を、あとから外せない → 現物は封筒にしまい、ノートには撮った写真を印刷して貼ります。
- 印字が読みにくくなってから、日付を確かめたくなる → 読めるうちに撮っておくことがいちばんの対策です。すでに読みにくいものは、残っている文字だけでも撮っておき、旅の記録はほかの写真の撮影日やメモで補います。
- 旅のかけらの写真ばかりで、作品が単調になる → 旅のかけらは1つの作品に1枚までを目安にし、景色・人物・食事の写真と組み合わせます。
費用のこと
- テンプレートは無料で、ダウンロードに登録は必要ありません。
- 撮影は手持ちのスマートフォンやカメラで行えます。背景の紙や布、しまう封筒や箱も、手元にあるもので足ります。
- アルバムや保管用の箱を新しく買う場合は、その費用が別にかかります。
- 写真を印刷してノートに貼る場合や、作品を家で印刷する場合は、用紙代とインク代が別にかかります。金額はプリンターや用紙によって違います。
