はがきにする前に、使い道を決める
旅の写真1枚をはがきにすると、写真を見せながら近況を伝えられます。最初に、誰に・何の便りとして送るかを決めておくと、写真と文字が選びやすくなります。
| 使い道 | 向いている写真 | 添える文字 |
|---|---|---|
| 近況報告 | 旅先の景色、行き先がわかる1枚 | 行った場所と、ひとこと |
| 年賀状 | 明るい景色、季節が伝わる1枚 | 新年のあいさつと、ひとこと |
| 旅先から出す便り | その日に撮った1枚 | 今日見たもの |
| 一緒に行った人へのお礼 | 2人(みんな)で見た景色 | お礼のひとこと |
1枚の写真に旅の印象を託すところは、A4の旅ポスターと同じです。このサイトにはがき用のテンプレートはありませんが、A4旅ポスターのテンプレートと同じ「写真+白い余白+ひとこと」の考え方で、はがきの大きさに作ります。
手順1 写真を1枚選ぶ
候補が多いときは、次の順に絞ります。
- 1枚だけで、どんな旅だったかが伝わる写真を残します。
- 主役(人・建物・景色の中心)がはっきりしていて、ピントが合っている写真を残します。
- はがきの縦横比に切り抜いても、主役が残るかを考えます。
- 年賀状なら、明るさや季節感も見ます。
- 同じ場面が何枚かあれば、画素数のいちばん大きいファイルを使います。
人が大きく写った写真を使うときは、その人の了解を得てから使います(後の「写っている人と住所の扱い」で説明します)。候補の絞り方は写真選びの記事でも説明しています。
はがきの縦横比に切り抜く
日本郵便が発行する定形の郵便はがきは100×148mmです(コンビニのマルチコピー機の公式の案内に記載)。長い辺が短い辺の約1.48倍で、2:3(1.5倍)に近い形です。写真の比率ごとに、はがき全体に写真を入れたときに残る範囲を計算すると、次のとおりです。
| 写真の比率 | はがきの向きをそろえたときに残る範囲(計算) |
|---|---|
| 3:2(多くのデジタルカメラ) | 長い辺の約99%(ほとんど切れない) |
| 4:3(多くのスマートフォン) | 短い辺の約90%(上下または左右を少し切る) |
| 16:9 | 長い辺の約83% |
| 1:1(正方形) | 一辺の約68%(3分の1ほど切る) |
写真を引き伸ばして枠に合わせると、人や建物の形が変わります。比率を保ったまま、はみ出す部分を切り抜きます。はがき全体に写真を入れる場合、300ppiで計算すると、100×148mmは約1,181×1,748ピクセルです(計算の一例)。スマートフォンの写真なら、元のファイルであれば多くの場合足ります。メッセージアプリで受け取った写真は小さくなっていることがあるので、元のファイルをもらいます。
手順2 レイアウトを決める
はがきの作り方は、大きく2つです。
| 作り方 | できあがり | 気をつけること |
|---|---|---|
| 写真をはがき全体に入れる | 写真が主役の絵はがきのような1枚 | 端まで印刷できる方法でないと、まわりに白いフチが出る。文字は写真に重ねることになる |
| 写真のまわりに白い余白をとる | ポスターと同じく、写真の下にひとことを置く1枚 | 写真は少し小さくなるが、文字が読みやすく、端が切れても写真が欠けにくい |
コンビニのマルチコピー機ではがきに印刷する場合、用紙の各端の約5mmは印刷されません(ネットプリントの公式の案内)。写真をはがき全体に入れても、まわりに白いフチが出ます。端まで印刷したいときは、端まで印刷できる注文サービスや、ふちなし印刷ができる家庭用プリンター(対応はプリンターの説明書で確認)を使います。
白い余白をとる場合の一例です。縦長のはがき(100×148mm)で、上と左右に8mm、下に30mmの余白をとると、写真の部分は84×110mmになり、縦長の3:4(84×112mm)の写真がほぼそのまま入ります(計算の一例)。下の30mmに、ひとことと日付を置きます。
レイアウトを作るアプリは、用紙の大きさを「はがき」や「100×148mm」に指定できるものを使います。画面の操作はアプリによって異なるので、それぞれの説明で確かめてください。
手順3 文字を入れる
文字は、写真に重ねずに白い余白に置くと、写真が隠れず、文字もはっきり読めます。はがきは小さいので、文字は短くします。
- ひとこと:1〜2行。いつ・どこで・何をしたかの事実に、自分の気持ちを少しだけ添えます。
- 日付や場所:「5月の週末|港町」のような書き方でもかまいません。
- 手書きの場所:相手ごとにひとこと書き添えたいときは、印刷しない余白を残しておきます。
近況報告:春に、海の見える町へ行ってきました。夕方の港が、いちばん好きな景色でした。
年賀状:あけましておめでとうございます。昨年は海の見える町を歩きました。今年もよろしくお願いいたします。
一緒に行った人へ:一緒に歩いてくれて、ありがとう。また行こう。
ひとことの考え方は短い旅の文章を書く方法にまとめています。「文章づくりのプロンプト」のポスターのひとこと用のプロンプトも、はがきの文字を考えるときに使えます(自分で外部のAIサービスに貼り付けて使うもので、このサイトはAIと連携していません)。体験していないことは書かないようにします。
手順4 印刷する方法を選ぶ
はがきの印刷のしかたは、主に3つです。
家のプリンターで印刷する
- 日本郵便の「通常はがき・インクジェット紙」は、通信面に特殊なコートがしてあり、色鮮やかに印刷できると案内されています(2026年10月12日時点の公式ページ)。写真を入れるなら、インクジェット紙のはがきが選択肢になります。
- はがきに印刷できるか、ふちなし印刷ができるかは、プリンターによって違います。説明書で確かめます。
- 本番の前に、普通紙で1枚印刷して、写真の位置と文字の大きさを確かめます。はがきの大きさに切って当ててみると、仕上がりの見当がつきます。
- 通信面(写真の面)と宛名面を間違えて印刷しないよう、はがきを入れる向きを試し刷りで確かめます。
コンビニのマルチコピー機で印刷する
2026年10月12日に公式ページで確認できたことです。
| 項目 | ネットプリント(セブン‐イレブン) | ネットワークプリント(シャープのマルチコピー機) |
|---|---|---|
| 使えるはがき | 店に備え付けの私製はがき、または持ち込んだ日本郵便の定形の郵便はがき(普通紙・インクジェット用) | 店に備え付けのはがき用紙のみ |
| 使えないもの | 写真用はがき、宛名などを印刷済みのはがき | 持ち込んだはがき |
| 印刷できる範囲 | 各端の約5mmを除く範囲 | 通信面のみ(宛名面は自分で書く) |
| データ | はがきの大きさ・1ページが推奨。それ以外の大きさは自動で拡大縮小。複数ページなら1ページ目 | 画像(JPEG・PNG)や文書(PDFなど)を「はがきプリント」として登録。対応している機械のある店のみ |
| 料金(カラー1枚) | 60円(税込) | 70円(料金表に税の表記なし) |
ネットプリントで店に備え付けの私製はがきに印刷した場合は、郵便料金分の切手を貼って出します。持ち込んだ郵便はがき(料金が印刷されているもの)なら、切手はいりません。持ち込みはがきの場合、印刷後のはがき代は補償されないと案内されています。コンビニで印刷するときのファイルの準備の考え方は、コンビニで旅行記とポスターを印刷する方法でも説明しています。
写真入りはがきを注文する
写真を選んでデザインに入れ、はがきに仕上げて届けてくれる注文サービスもあります。ここでは、2026年10月12日に公式ページで確認できた例を2つ挙げます。
- 郵便局のプリントサービス(日本郵便):好きなデザインと差出人の住所・氏名などを年賀はがきに印刷して、自宅や指定の場所に届けるサービスと案内されています。写真を入れられるデザインがあるか、料金などは公式の案内で確かめてください。
- DPE宅配便の「らくらくポストカード」(マイアルバム株式会社):写真を用意してテンプレートを選ぶ作り方と、自分で作ったデザインをそのまま注文する「そのままポストカード」(10枚から)があります。
DPE宅配便のらくらくポストカードについて、公式ページで確認できたことです。
| 項目 | 公式ページの記載 |
|---|---|
| 写真の取り込み | Google フォトやDropboxに保存した画像からも注文できる |
| そのままポストカードのデータ | JPEG、1,228×1,748ピクセル(104×148mm・300dpi)で作る。文字や大切な絵柄は、中心部の「有効保証エリア」(1,098×1,666ピクセル・93×141mm)の中に入れる。裁断で最大約2mmの誤差がある |
| はがきの種類 | 郵便はがき(はがき料金1枚85円)か私製はがき(はがき料金0円)を選ぶ。料金は「基本料金+(プリント料金+はがき料金)×枚数+送料」 |
| 宛名 | 宛名の入力は受け付けていない。届いたはがきに自分で書く。写真タイプは写真とはがきを貼り合わせていて厚みがあるため、家庭のプリンターで宛名面を印刷することは勧めていない |
| 発送 | 21:59までの受付で、日曜を除く3日後の発送予定。宅配便で、発送の翌日に到着(北海道・九州・沖縄は+1日) |
| 注文後 | 枚数の変更・取り消しは注文後60分以内。内容の修正は、取り消して注文し直す |
私製はがきを選んだ場合は、切手を貼って出します。画面で見た色と、印刷した色は同じにはなりません。明るさや色を強く変えすぎないようにします。
私製はがきとして出すときの決まり
厚紙に印刷したり、写真を貼ったりして自分で作るはがき(私製はがき)は、次の決まりの範囲に入っていれば、はがきとして出せます(2026年10月12日時点の日本郵便の公式ページ)。
| 項目 | 決まり |
|---|---|
| 大きさ | 長さ14〜15.4cm、幅9〜10.7cm |
| 重さ | 2g以上6g以内 |
| 形 | 長方形の紙 |
| 表示 | 「郵便はがき」(英語なら「POSTCARD」)と書く。表示がないと手紙(第一種郵便物)として扱われる |
| 料金 | はがきは全国一律1通85円(私製はがきは切手を貼る) |
規格を超えるものは、はがきではなく第一種郵便物(手紙)の扱いになります。写真をはがきに貼ると重さが増えるので、6gを超えていないかを量って確かめます。写真プリントには「はがきサイズ」という名前のサイズがあるサービスもあります(DPE宅配便の写真プリントでは102×152mm)。大きさは上の範囲に入りますが、重さと表示の条件を満たすかは別に確かめる必要があるので、心配なときは封筒に入れて送るか、郵便局の窓口で確かめます。
年賀状に使うとき
旅の写真は、年賀状の「昨年はこんな旅をしました」という近況にも使えます。2027年用の年賀はがきについて、日本郵便の報道発表資料(2026年8月31日)では次のように案内されています。
- 販売期間:2026年11月2日(月)9:00から2027年1月15日(金)まで
- 種類:無地、インクジェット、寄付金付絵入り、広告付など(券種の一覧は資料の別紙)
- 引受開始日:2026年12月20日(日)
- 元日に届けるための差し出しの目安:2026年12月27日(日)まで
- はがきのデザインを作るアプリ「はがきデザインキット」を11月2日から公開
注文サービスを使う場合は、締め切りと届くまでの日数も確かめます。DPE宅配便のらくらくポストカードでは、2027年用のデザインと年賀はがきの注文は2027年1月8日21:59までとされ、毎年12月20日前後は注文が集中するので余裕を持って注文するよう案内されています。印刷して、相手ごとにひとことを書き添える時間も考えて、日程を逆算します。
写っている人と住所の扱い
はがきは封筒に入らないので、届くまでの間に、通信面の写真と文字は人の目に触れる形です。受け取った家の人が見ることもあります。
- 写っている人の了解:はがきにする写真に写っている人には、誰に送るかを伝えて了解を得ます。子どもが写っている写真は、保護者の了解も得ます。
- 他の人の顔:背景に知らない人が大きく写っている写真は避けるか、写らないように切り抜きます。
- 写真の中の文字:切符・予約画面・宿の部屋番号・車のナンバーなどが写っていないかを、拡大して確かめます。
- 予定を書かない:「来週からまた旅行で留守にします」のような、家を空ける予定は書かないようにします。
- SNSに載せるとき:届いた・送ったはがきを撮ってSNSに載せるときは、宛名面の住所と名前を写さないようにします。共有前の確かめ方は、旅の動画を共有する前のチェックの「写っている人」「個人情報」の考え方が参考になります。
よくある失敗と対処
- 写真が横や縦に伸びて見える → 比率を保ったまま大きさを合わせ、はみ出す部分を切り抜きます。
- コンビニで印刷したら、まわりに白いフチが出た → マルチコピー機は、はがきの各端の約5mmを印刷しません。はじめから白い余白をとるレイアウトにするか、端まで印刷できる方法を使います。
- はがきの端の文字が欠けた → 文字と大切なものを、端から離して置きます。注文サービスでは、指定されている安全な範囲(有効保証エリアなど)の中に入れます。
- 自分で作ったはがきが、はがきとして扱われなかった → 大きさ・重さ・「郵便はがき」の表示のどれかが決まりに合っていない可能性があります。決まりに合わないものは手紙(第一種郵便物)の扱いになります。出す前に決まりを確かめ、心配なときは郵便局の窓口で確かめます。
- 年賀状の注文が元日に間に合わなかった → 注文の締め切りと届くまでの日数、差し出しの目安(2027年用は12月27日まで)から逆算して、早めに注文します。
- 宛名面に写真を印刷してしまった → 印刷前に、はがきを入れる向きを普通紙の試し刷りで確かめます。
費用のこと
- 家で印刷する場合:はがき代(郵便はがきは1枚85円)とインク代がかかります。試し刷り用の普通紙の分も必要です。
- コンビニで印刷する場合:印刷代(2026年10月12日時点で、ネットプリントはカラー1枚60円・税込、ネットワークプリントはフルカラー1枚70円)がかかります。店に備え付けの私製はがきの場合は、切手代が別にかかります。
- 注文する場合:サービスごとの料金と送料がかかります。DPE宅配便のらくらくポストカードは「基本料金+(プリント料金+はがき料金)×枚数+送料」で計算されます。金額は時期のキャンペーンなどで変わるので、注文の前に公式の価格ページで確かめてください。
- 私製はがきで出す場合:1通85円の切手が必要です。
ポスターとして大きく印刷する場合は旅ポスターの作り方、写真そのものをプリントする場合は旅行写真をネットでプリント注文する方法を参考にしてください。
