全体の流れ
手作りの旅行アルバムは、台紙(ノートやスケッチブック、写真を貼れるアルバムなど)に、写真のプリント、切符の半券などの紙もの、短いひとことを貼って作ります。
写真を撮った順に1枚ずつ貼っていくと、途中で余白が足りなくなったり、似た写真が続いたりしがちです。この記事では、見開き(左右2ページ)を1つの単位にして、先に割り振りを決めてから貼る方法を説明します。
ページの流れは、このサイトの4ページの小さな旅行記と同じ型を使います。
| 4ページ旅行記 | 手作りアルバム | 入れるもの |
|---|---|---|
| P1 表紙 | 表紙、または最初のページ | 旅をいちばんよく表す写真1枚、タイトル、日付 |
| P2 旅の前半 | 前半の見開き(1つ以上) | 前半の場面ごとの写真と紙もの、ひとこと |
| P3 旅の後半 | 後半の見開き(1つ以上) | 後半の場面ごとの写真と紙もの、ひとこと |
| P4 最後の1枚 | 最後のページ | 旅の終わりの写真1枚と、最後のひとこと |
作業は6つに分かれます。
- 材料を集める
- 台紙を決める
- 見開きの割り振りを決める
- 写真をプリントして、置き方を決める
- 写真と紙ものを貼る
- ひとことを書き、表紙と最後のページを仕上げる
手順1 材料を集める
最初に、アルバムに入れたいものを机の上に全部出します。
| 材料 | 集め方 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 写真 | 候補を撮った順に並べ、使う写真を決めてからプリントする | 人が写っている写真は、アルバムを人に見せるなら本人に確認する |
| 切符・入場券の半券 | 旅のあいだに受け取ったものを集める | 名前・予約番号・QRコードが入っていないかを確かめる |
| パンフレット・地図・ショップカード | 必要な部分だけを切り取って使う | 厚いものは台紙が閉じにくくなる |
| レシート・包み紙 | 店の名前や日付の手がかりになる | カードの番号の一部など、個人の情報が印字されていないかを確かめる |
| 旅のメモ | いつ・どこで・何をしたかを書き出す | ひとことを書くときの材料にする |
写真の候補が多すぎて決められないときは、写真を選びすぎて進まないときの整理方法で、主役・人物・食事・細部・締めの役に分けて選ぶ方法を説明しています。半券などの紙ものを、アルバムに貼るまでの間どう保管するかは、チケットの半券を残すで説明しています。
手順2 台紙を決める
台紙は、手持ちのノートやスケッチブック、写真を貼れるアルバムなど、ページを順にめくれるものなら何でもかまいません。選ぶときは、次の点を見ます。
- ページの大きさ:プリントした写真が何枚入るかが決まります(手順4で計算します)。
- 紙の厚さ:薄い紙は、のりで波打ったり、裏のページに写真の形が浮き出たりすることがあります。
- ページ数:使う見開きの数(手順3で決めます)より少し多いと、貼り直しや、あとから足したいものに使えます。
- ページの貼り方:写真を差し込むポケット式のアルバムは、のりを使わずに済む一方、半券やひとことを好きな位置に置きにくくなります。
迷ったら、まず手元にあるノートで1つの見開きだけを作ってみて、貼りやすさを確かめてから残りを進めます。
手順3 見開きの割り振りを決める
台紙の見開きの数と、写真・紙ものの数を見比べて、どの見開きに何を入れるかを決めます。
- 写真を撮った順に並べ、旅の流れを「前半」と「後半」に分けます。日付で分ける必要はありません。
- 前半・後半それぞれを、場面(「行きの電車」「港のお昼」「夕方の海岸」など)に分けます。
- **1つの場面を1つの見開きにします。**場面が多すぎるときは、近い場面をまとめるか、1つを外します。
- 見開きごとに、主役の写真を1枚決めます。主役は大きく、ほかの写真は小さく置きます。
- 半券などの紙ものを、それを受け取った場面の見開きに割り振ります。
- 表紙の写真と、最後のページの写真を1枚ずつ決めます。
4ページ旅行記のP2・P3は、「大きな横長の写真1枚+小さな写真2枚+見出し+短い文章」という組み方です。アルバムの見開きでも、「主役の写真1枚、ほかの写真2〜3枚、紙もの1つ、ひとこと1つ」くらいを目安にすると、詰め込みすぎを防げます(この記事での目安です)。
割り振りは、紙に簡単な表を書いておくと迷いません。
表紙:港と灯台の写真/タイトル「海の見える町へ」
見開き1(前半):行きの電車。主役=車窓の海。ほかに駅のホーム、乗った電車。紙もの=乗車券の半券
見開き2(前半):坂の町歩き。主役=坂道の路地。ほかに途中の店先
見開き3(後半):港のお昼。主役=食堂の海鮮丼。ほかに店の外観。紙もの=ショップカード
見開き4(後半):夕方の海岸。主役=夕暮れの海。ほかに喫茶店の窓辺
最後のページ:翌朝の海と自転車/ひとこと「次は、あの坂の上の喫茶店から。」
この例は、サイトの見本の素材名をもとに作った架空の割り振りです。
出来事を言葉で並べてから考えたいときは、旅の構成メモが使えます。出来事を5つまで入力すると、旅行記(4ページ)などの形に並べたメモを作れます。入力した内容は送信・保存されません。
手順4 写真をプリントして、置き方を決める
写真のプリントの大きさ
写真のプリントの大きさは、「L判」「2L判」のような名前で呼ばれることがあります。キヤノンの写真用語集では、L判は89×127mm、2L判は127×178mmとされています(2026年10月12日時点の公式ページ「印画紙サイズ」)。実際の仕上がりの大きさや、白いフチが付くかどうかは、注文先や機器によって違うことがあるので、注文する前にその案内で確かめてください。
台紙に何枚入るか(計算の例)
台紙のページの大きさと写真の大きさがわかれば、何枚入るかを計算できます。次の表は、ページの大きさがA5(148×210mm)とA4(210×297mm)の場合の計算です。写真の間や、ひとことを書く余白も必要なので、実際に置ける枚数はこれより少なくなることがあります。
| ページの大きさ | 写真の置き方 | 計算上入る枚数 | 残る余白(合計) |
|---|---|---|---|
| A5(148×210mm) | L判を横向き(127×89mm)で上下に | 2枚 | 横21mm・縦32mm |
| A5(148×210mm) | L判を縦向き(89×127mm) | 1枚 | 横59mm・縦83mm |
| A5(148×210mm) | 2L判を縦向き(127×178mm) | 1枚 | 横21mm・縦32mm |
| A4(210×297mm) | L判を縦向き(89×127mm)で2列2段 | 4枚 | 横32mm・縦43mm |
| A4(210×297mm) | L判を横向き(127×89mm)で上下に | 3枚 | 横83mm・縦30mm |
余白が少ない置き方だと、ひとことを書く場所がなくなります。ひとことを入れたい見開きでは、写真を1枚減らすか、小さく切って使います。台紙がA5・A4でない場合は、ページの大きさを定規で測って、同じように計算します。
主役は大きく、ほかは切って小さく
見開きの中で大きさに差をつけると、どれが主役かが伝わります。
- 主役の写真は、プリントの大きさのまま使います。
- ほかの写真は、見せたいものを残して切り、小さくします。はさみで切る前に、残す範囲に鉛筆で薄く印をつけると失敗しにくくなります。
- 縦長の写真を1枚入れると、横長ばかりの見開きに変化がつきます。
写真を切ると、元のプリントには戻せません。大切な写真は、切る前にもう1枚プリントしておくと安心です。写真を大きくプリントしたときにぼやけないかは、印刷前に確認したい写真の解像度・余白・色の計算式で確かめられます。たとえば300ppiで計算すると、L判の大きさ(89×127mm)は約1,051×1,500ピクセルです(計算の一例で、決まった基準ではありません)。
テンプレートで表紙や区切りのページを作る
表紙や最後のページは、写真とタイトルをきれいに並べたいところです。4ページ旅行記のテンプレートで作って印刷し、アルバムに貼る方法もあります。
- 4ページの小さな旅行記テンプレートの、A4面付け版(
mini-book-4p_edit_A4-print.pptx)を開きます。1枚目のスライドは左がP4(最後の1枚)、右がP1(表紙)、2枚目は左がP2(旅の前半)、右がP3(旅の後半)です。 - P1に表紙の写真とタイトル、P4に最後の写真とひとことを入れます。前半・後半の区切りのページにしたいときは、P2・P3にも写真と見出しを入れます。
- PDFに書き出し、A4・横向き・フチあり・倍率100%で、片面ずつ印刷します(アルバムに貼るので、両面印刷はしません)。
- 中央の上下の端にある折り位置の目印の短い線を結ぶように、用紙を半分に切ります。ほぼA5(148×210mm)の大きさの紙が2枚できます。
- アルバムの最初のページにP1を、最後のページにP4を貼ります。
台紙がA5より小さいときは、そのままでは入りません。その場合は、写真と文字の位置を参考にして、台紙の大きさに合わせて手で作ります。
空欄のまま印刷して、プリントを貼る
編集アプリを使わない場合は、空欄のmini-book-4p_print_A4.pdfを片面ずつ印刷して切り、写真のプリントを枠に合わせて貼る方法もあります。枠の大きさは写真の目安で、L判のプリントと比べると次のようになります(寸法からの計算です)。
| テンプレートの枠 | 枠の大きさ(横×縦) | L判のプリントを使うとき |
|---|---|---|
| P1 表紙 | 126×140mm | 縦向き(89×127mm)なら枠の中に収まり、まわりが余白になる |
| P2・P3 上の横長 | 126×84mm | 横向き(127×89mm)で、横を1mm・縦を5mmほど切ると収まる |
| P2・P3 縦長 | 60×80mm | 縦向きのプリントから、見せたいところを切り抜く |
| P2・P3 小さな横長 | 62×41.3mm | 横向きのプリントから、見せたいところを切り抜く |
| P4 最後の1枚 | 126×105mm | 横向き(127×89mm)なら、横を1mmほど切ると収まり、上下が余白になる |
手順5 写真と紙ものを貼る
- のりを使う前に、1つの見開きの写真と紙ものを台紙の上に全部並べます。ひとことを書く場所も、この時点で空けておきます。
- 位置が決まったら、スマートフォンで撮っておくと、貼る途中でずれても元に戻せます。
- 主役の写真から先に貼り、ほかの写真、紙ものの順に貼ります。
- 写真の上に紙ものを重ねるときは、写真の大切なところ(顔や景色の中心)を隠さないようにします。
- 貼り終えたら、きれいな紙を上にのせて手のひらで押さえ、端が浮いていないかを確かめます。
貼り方のこつです。
- 液体ののりは、薄い紙が波打つことがあります。紙の厚さに合わせて、テープ状ののりや両面テープも試します。貼る前に、台紙の最後のページなど目立たない場所で試すと安心です。
- あとで写真を貼り替えたいときは、写真の角を差し込んで留める文具(フォトコーナーなど)を使う方法もあります。
- 小さな紙ものや、裏も見たい半券は、台紙に小さな封筒や袋を貼って、その中に入れます。
- 厚みのあるもの(貝がら・押し花など)を貼ると、台紙が閉じにくくなります。入れるなら、最後のページの封筒にまとめます。
名前や番号の入った紙もの切符・入場券・予約の控えには、名前、予約番号、QRコードなどが入っていることがあります。アルバムを人に見せる予定があるなら、その部分を切り取るか、上から別の紙を貼って見えないようにします。隠すと使えなくなる控えは、貼らずに別に保管します。
手順6 ひとことを書き、表紙と最後のページを仕上げる
ひとことを書く
ひとことは、見開きごとに1つ、短く書きます。写真の余白に直接書くほか、別の紙に書いて切り、貼る方法もあります。別の紙に書けば、書き損じても台紙が汚れません。
- いつ・どこで・何をしたかの事実を1つと、そのとき実際に感じたことを1つ。
- 1行か2行で収まる長さにします。
- 覚えていない時刻や店の名前を、想像で足さないようにします。
見開き1:いちばん早い電車で出発。窓の外に海が見えた。
見開き3:港の食堂でお昼。海鮮丼を食べた。
最後のページ:次は、あの坂の上の喫茶店から。
写真のプリントの表面には、ペンによっては書きにくいものや、乾くまでこすれやすいものがあります。写真に直接書くときは、失敗してもよいプリントで先に試し書きをします。ひとことの考え方と、書き直しの例は、短い旅の文章を書く方法にまとめています。
表紙と最後のページ
- 表紙:旅をいちばんよく表す写真を1枚と、タイトル、日付(月や季節など、残したい範囲で)を入れます。タイトルは行き先や旅の名前を1行で。
- 最後のページ:旅の終わりの写真を1枚と、最後に残したいひとことを入れます。行き先・日数・一緒に行った人など、旅の記録を書き添えてもかまいません。
4ページの旅行記を別に作った場合は、印刷して折った冊子を、最後のページに貼った封筒に入れておく方法もあります。作り方は、旅行写真を1冊にする|4ページの小さな旅行記の作り方で説明しています。
人に見せる前に確かめること
- 写っている人に、アルバムを人に見せてよいかを確かめます。
- 他の人が撮った写真を使ったときは、撮った人の了解も得ます。
- 切符・予約の控え・レシートに、名前・番号・QRコードが見えていないかを確かめます。
- アルバムのページをスマートフォンで撮ってSNSなどに載せるときは、写真の中の人や紙ものの文字が写り込んでいないかを、拡大して確かめます。
よくある失敗と対処
- 途中で台紙のページが足りなくなる → 貼り始める前に、見開きの割り振りを決めます。場面が多いときは、近い場面をまとめます。
- 写真を詰め込みすぎて、ひとことを書く場所がない → 見開きごとに主役の写真を1枚決め、ほかの写真は切って小さくするか、1枚減らします。
- のりで紙が波打つ → 目立たないページで、のりやテープを試してから使います。
- 半券の予約番号やQRコードが見えたまま貼ってしまう → 上から別の紙を貼って隠します。隠せない控えは、はがして別に保管します。
- 写真を切りすぎて、見せたいものが切れた → 切る前に鉛筆で残す範囲に印をつけます。大切な写真は、予備をプリントしてから切ります。
- 厚いものを入れて、アルバムが閉じない → 厚いものは最後のページの封筒にまとめるか、写真に撮ってプリントしたものを貼ります。
費用のこと
- このサイトのテンプレートは無料です。
- 写真のプリント代、台紙(ノート・スケッチブック・アルバム)、のり・テープ・封筒などの文具の費用が別にかかります。金額は、注文先や買う店、選ぶものによって違います。
- テンプレートで表紙などを印刷する場合は、用紙代とインク代が別にかかります。
- 手持ちのノートや文具を使えば、新しく買うものを減らせます。