選ぶ前に決める3つのこと
フォトブックのサービスは、同じ会社の中でも商品がいくつもあり、サイズ・ページ数・作り方がそれぞれ違います。「どこが良いか」から探し始めると、比べる項目が多すぎて決めにくくなります。
先に、次の3つを紙に書き出しておきます。
- 写真が何枚あるか:候補として集めた写真のおおよその枚数。まだ選んでいなければ、写真を選びすぎて進まないときの整理方法で候補を絞ってから数えます。
- どんな本にしたいか:手に持って気軽にめくる小さな本か、棚に並べる本か、見開きで景色を大きく見せる本か、贈り物にする本か。
- いつまでに必要か:旅行の報告で家族が集まる日、誕生日、帰省の日など。注文から届くまでの日数は商品によって違います。
この3つが決まると、「ページ数が足りない商品」「届くのが間に合わない商品」が先に外れ、残った中から比べればよくなります。
この記事の表について各社の仕様は、2026年10月12日(TOLOT の一部は9月24日)に公式ページで確認できたものだけを載せています。確認した商品は各社の一部で、ほかにも商品があります。並び順に優劣の意味はなく、特定のサービスをすすめるものではありません。仕様・価格・納期は変わることがあるので、注文の前に公式ページで確かめてください。
比べる7つの軸
フォトブックを比べるときに見る項目と、旅行の写真で気をつけたいことです。
| 比べる軸 | 確かめること | 旅行の写真で気をつけること |
|---|---|---|
| サイズ | 本の寸法、正方形・縦長・横長のどれか | 横長の景色が多いか、縦長の写真が多いか。正方形の本は、縦・横どちらの写真も同じ大きさで入れやすい |
| ページ数と増減 | 決まったページ数か、範囲から選べるか。増減の単位 | 写真の枚数に合うページ数があるか。扉・奥付など写真を置けないページが数に入るか |
| 1ページの写真の数とレイアウト | 1ページに何枚入るか。テンプレートを選ぶだけか、自由に動かせるか | 景色を大きく1枚で見せたいページと、食事や小物をまとめたいページがあるか |
| 写真の形式 | 使えるファイル形式(JPEG・PNG など)と、推奨される画素数 | iPhone の HEIF(.heic)形式や、メッセージアプリで受け取った小さな写真が使えるか |
| 納期 | 注文から発送・お届けまでの日数。急ぎの方法があるか | 渡したい日に間に合うか。土日祝の数え方 |
| 注文後の変更 | 注文後に取り消し・修正ができるか、いつまでか | 誤字や写真の向きに気づいても直せない場合がある |
| 価格の決まり方 | サイズ・ページ数・表紙などのどれで決まるか。送料 | ページ数を増やすと料金が変わる商品か |
ページ数の数え方と、写真の枚数からページ数を出す計算は、旅行のフォトブックの作り方|写真の枚数とページ割りの決め方でくわしく説明しています。
公式で確認できた仕様(2026年10月12日時点)
各社の公式ページで確認できたことを、2つの表に分けてまとめます。1つの会社に商品が多い場合は、確認した商品の名前を書いています。「公式で確認できず」は、今回読んだ公式ページに記載が見つからなかった項目です。
表1 サイズ・ページ数・写真の入れ方
| サービス(確認した商品) | サイズ | ページ数と増減 | 1ページの写真・レイアウト |
|---|---|---|---|
| TOLOT(フォトブック) | B6(128×182mm)、A6(105×148mm) | 固定。B6は64ページ(写真62ページ)か24ページ(写真22ページ)、A6は64ページ(写真62ページ) | 1ページに写真1枚を自動で配置。レイアウトの変更はできない(2026年9月24日時点のヘルプ) |
| しまうまプリント(フォトブック) | 文庫・A5スクエア・A5・A4(ハードカバーの商品は A5スクエア・A5・A4)。寸法は公式で確認できず | 価格表のページ数から選ぶ(範囲は公式で確認できず)。価格表のページ数は製本したページ数で、編集できるのは扉と奥付を除いたページ | 選んだレイアウトにより1ページに最大4画像 |
| 富士フイルム(フォトブック ハードカバー) | 店頭版:A5相当 210×145mm、A4相当 287×203mm。ネット版:スクエア145×145mm・185×185mm、A5相当145×205mm、A4相当287×203mm | 16〜48ページ(中表紙と奥付を含む)、2ページ単位 | 見開きで最大12画像(店頭受付機・特定のWEB注文ソフトの場合。ネット注文は編集ソフトで一部違う場合がある) |
| Photoback(BUNKO・ROUGH) | BUNKO:幅108×高さ144mm。ROUGH:150×150mm | BUNKO:36・48・60・72・96ページ。ROUGH:16・24・36ページ | テンプレートから選ぶ(BUNKO 47種類・ROUGH 67種類)。1ページに本文4枚まで |
| マイブック(フォトブック一覧) | 商品ごとに正方形・縦長・横長の複数サイズ。寸法を確認できたのは book(160×160mm)と MINI(76×76mm) | 商品ごとに違う。例:ART-HC は10〜100ページ(10ページ単位)、DX は12・20・28ページ、book は16ページ | パソコン専用ソフトの作り方は自由にレイアウトでき、ブラウザの作り方はテンプレートに写真と文字を入れる。book は1ページに写真1枚 |
| BON(写真集) | S:109×151mm、M:151×212mm、XL:260×366mm | S・Mは24か48ページ、XLは24ページ。ページ数は変更できない | テンプレートを使う場合は1ページに5点まで。パソコンでは自由に配置でき、スマートフォンではレイアウトの差し替えのみ |
| カメラのキタムラ(ポケットブック) | ましかく102×102mm、よこなが102×152mm | 22〜60ページ | 必要な画像は11〜60枚。レイアウトの自由度は公式で確認できず |
表2 写真の形式・納期・注文後の変更
| サービス(確認した商品) | 写真の形式 | 納期の目安(公式の記載) | 注文後の変更 |
|---|---|---|---|
| TOLOT(フォトブック) | JPEG・PNG(2026年9月24日時点のヘルプ) | ゆうメールで注文後1〜2週間程度、ネコポス(有料)で1週間程 | 注文完了後のお客様都合によるキャンセルはできない(2026年9月24日時点のヘルプ) |
| しまうまプリント(フォトブック) | 公式で確認できず | 商品により、最短翌日発送・最短3日後発送・最短5日後発送 | 公式で確認できず |
| 富士フイルム(フォトブック ハードカバー) | 公式で確認できず | 店頭版は約10日、ネット版は注文完了日から最短10日後にお届け。店頭で注文する「ソフトカバーA5」は最短即日受け取り | 公式で確認できず |
| Photoback(BUNKO・ROUGH) | 公式で確認できず | 注文後5営業日前後に出荷。有料の特急便は最短当日出荷・翌日お届け | 注文完了後の修正・キャンセルはできない。ただし一部の商品を除き、注文後に案内される日時までは自分の操作で取り消せる |
| マイブック(フォトブック一覧) | 公式で確認できず | 注文から約10日でお届け | 公式で確認できず |
| BON(写真集) | JPEG・PNG | 注文受付日から7〜12営業日で発送、発送から1〜3日でお届け | お客様都合のキャンセル・返品・交換はできない。編集を始めたあとはサイズ・ページ数を変更できない |
| カメラのキタムラ(ポケットブック) | 公式で確認できず | 宅配で約5日後、店頭受け取りで約7日後(土日祝を除く。注文時間・地域で1〜3日余分にかかる場合がある) | 公式で確認できず |
同じ会社でも、商品が違えばサイズ・ページ数・納期は変わります。表にない商品を選ぶときは、その商品の仕様ページを見てください。
条件ごとの考え方
表の内容から、条件ごとに見るところをまとめます。どれか1つに決める必要はなく、「この条件なら、この項目を先に確かめる」という使い方をしてください。
写真が20〜30枚くらいと少ない
- ページ数の少ない商品(24ページ前後)や、1ページに1枚を大きく入れる作り方が候補になります。
- 1ページに1枚を自動で配置する商品は、写真を選ぶだけで並べられますが、ページ数が決まっていると枚数を合わせる必要があります。たとえば TOLOT の B6・24ページは、写真のページが22ページです(2026年9月24日時点)。
- BON のよくある質問では、24ページに24枚の画像がなくてもよく、片ページを余白にしたり、見開きで1枚にしたりできると説明されています(2026年10月12日時点)。
写真が100枚以上と多い
- ページ数を多く選べる商品か、1ページに何枚も入る商品を選びます。
- 計算の例:写真120枚を1ページ平均3枚で入れると、写真のページは40ページです。Photoback の BUNKO は36〜96ページから選べ、1ページに本文4枚まで入ります(2026年10月12日時点)。マイブックの ART-HC は10〜100ページの範囲で10ページ単位です。
- 1ページに写真が多いほど、1枚ずつは小さくなります。大きく見せたい景色の写真は、1ページ1枚のページを作ってそこに置きます。
早く手元に欲しい
- 「最短」の日数は、条件がそろったときの目安です。注文の時間・地域・土日祝で変わると、多くのサービスが書いています。
- 有料の急ぎの配送を用意しているサービスもあります(Photoback の特急便など)。店頭で注文して受け取る商品の中には、最短即日と書かれているものもあります(富士フイルムのソフトカバーA5、2026年10月12日時点)。
- 写真を選んで並べる時間も見込んでおきます。渡したい日から逆算して、「写真選び → 編集 → 注文 → 届く」の日数を数えます。
手軽に作りたい・レイアウトにこだわりたい
- 手軽さを優先するなら、写真を自動で並べる商品や、テンプレートに写真を入れるだけの作り方が向いています。そのかわり、写真の大きさや位置は決められた範囲でしか変えられません。
- 見開きいっぱいに景色を置く、文字を自由に入れるなど、レイアウトにこだわりたいときは、パソコンで自由に配置できる作り方があるかを確かめます。BON ではスマートフォンからはレイアウトの差し替えのみ、マイブックでは自由に配置できる作り方がパソコン専用ソフト、と公式に書かれています(2026年10月12日時点)。
文庫本くらいの大きさにしたい
「文庫本サイズ」と書かれていても、寸法は商品ごとに少しずつ違います。確認できた寸法を並べると、Photoback の BUNKO は幅108×高さ144mm、TOLOT の A6 は105×148mm、BON の S(A6)は109×151mm でした(TOLOT は2026年9月24日、ほかは10月12日時点)。しまうまプリントにも文庫サイズがありますが、寸法は今回読んだページでは確認できませんでした。棚やケースにそろえて並べたいときは、寸法で比べます。
ハードカバーにしたい
ハードカバー(上製本)の商品は、確認した中では富士フイルムのフォトブック ハードカバー、BON の写真集、マイブックのハードカバータイプの商品、しまうまプリントのハードカバーの商品にありました。TOLOT のフォトブックはソフトカバー、Photoback の BUNKO はソフトカバーです。同じ会社でもハードカバーとソフトカバーで、選べるサイズ・ページ数・納期が違うことがあります。
サイズと写真の画素数
本が大きいほど、1ページいっぱいに写真を入れるのに必要な画素数は増えます。公式に目安が書かれていた例です。
| 商品(確認日) | 1ページいっぱいに入れるときの目安 |
|---|---|
| TOLOT フォトブック(2026年9月24日、10月12日に変更がないことを確認) | 縦2425×横1748ピクセル以上(上下左右3mmずつの裁ち落としを含む) |
| BON 写真集 S(2026年10月12日) | 縦1819×横1276ピクセル(解像度の目安は300dpi) |
| BON 写真集 M(2026年10月12日) | 縦2551×横1783ピクセル |
| BON 写真集 XL(2026年10月12日) | 縦4370×横3071ピクセル |
写真の画素数は、撮った機器と設定によって違います。計算の例として、横4032×縦3024ピクセルの写真を縦長のページに入れる場合を考えます。縦長に切り抜くと使えるのは高さ3024ピクセル分なので、TOLOT や BON の S・M の目安(縦2551ピクセルまで)は超えますが、BON の XL の目安(縦4370ピクセル)には届きません。写真の一部を切り抜くと、画素数はさらに減ります。メッセージアプリやSNSを通して受け取った写真は、元より小さくなっていることがあります。大きく使う写真は、元のファイルで画素数を確かめてください。計算のしかたは印刷前に確認したい写真の解像度・余白・色で説明しています。
ページの端と綴じ目製本では、紙を切りそろえる位置が少しずれることがあります。TOLOT のヘルプでは3mm以内の断裁のずれは許容範囲とされ、BON の編集画面には仕上がり線(赤い点線)があると説明されています。人の顔や文字は、ページの端と、本の綴じ目(ノド)から離して置きます。
価格の考え方
フォトブックの料金は、主に「商品の種類 × サイズ × ページ数」で決まり、そこに表紙のデザインやオプション、送料が加わります。確認できた範囲では、決まり方に次のような違いがありました。
| 決まり方 | 確認できた例 |
|---|---|
| ページ数ごとに料金が決まっている | Photoback(BUNKO・ROUGH)、BON、キタムラのポケットブック |
| ページ数が固定で、表紙のデザインで料金が変わる | TOLOT(B6・64ページは標準デザイン1,000円、写真を入れた全面写真表紙デザインなどは1,100円。税込・2026年10月12日時点) |
| 種類・サイズ・ページ数の組み合わせで決まり、写真の枚数では変わらない | マイブック(公式にそう書かれている) |
確認できた料金の例です(すべて税込。送料は別)。料金はよく変わり、キャンペーンや割引もあるので、注文の前に公式ページで確かめてください。
| 商品 | 料金の例(2026年10月12日時点) |
|---|---|
| TOLOT フォトブック | B6・64ページ 1,000〜1,100円、B6・24ページと A6・64ページ 500〜600円 |
| Photoback BUNKO | 36ページ 3,122円 〜 96ページ 4,517円 |
| Photoback ROUGH | 16ページ 1,936円、24ページ 2,904円、36ページ 4,356円 |
| BON 写真集 | S 24ページ 2,200円・48ページ 2,860円、M 24ページ 3,300円・48ページ 3,960円、XL 24ページ 9,680円 |
| キタムラ ポケットブック | ましかく22ページ 1,360円、よこなが22ページ 1,750円(ページを増やすと料金が上がる) |
| マイブック | 商品ごとの最低額の表示で、例:オートアルバム 1,650円〜、ART-HC 3,340円〜 |
1冊あたりの料金だけでなく、送料、急ぎの配送の料金、何冊も注文するときの送料の扱いも比べます。たとえば BON は、届ける冊数によって送料が変わると書かれています。
注文までの手順
- 写真の枚数を数える:候補を絞ってから数えます。
- 条件を書き出す:本の形(大きさ・ハードカバーかどうか)と、必要な日を決めます。
- 候補の商品を2〜3つに絞る:表1・表2で、ページ数が合い、納期が間に合うものを残します。
- 公式ページで最新の仕様を確かめる:ページ数の範囲、写真の形式、推奨される画素数、注文後の扱い、送料を見ます。
- ページ割りを作る:表紙・旅の前半・旅の後半・最後の1枚に分けて、ページごとに入れる写真を決めます。旅行のフォトブックの作り方のページ割り表が使えます。
- 編集して、注文の前に見直す:誤字、写真の向き、ページの順番、端に寄った顔や文字を確かめてから注文します。
先に小さな形で試したいときは、4ページの小さな旅行記テンプレートで、写真8枚の短い版を家で印刷して作る方法もあります。表紙・前半・後半・最後の1枚に入れる8枚は、そのままフォトブックの骨組みになります。このテンプレートのファイルは、フォトブックのサービスにそのまま入稿するものではありません。
フォトブックにするか、ポスターや動画にするかで迷っているときは、冊子・ポスター・動画、どの形で残す?で比べられます。印刷方法ごとの違いは作品・印刷方法の比較にもまとめています。
よくある失敗と対処
- 届けたい日に間に合わなかった → 「最短」は条件がそろったときの目安です。注文の時間・土日祝・地域で日数が延びることを見込み、写真選びと編集の時間も足して、余裕のある日に注文します。
- ページ数が足りず、写真が入りきらなかった → 写真を置けるページの数(扉・奥付を除く)と、1ページに入る枚数から計算し直します。ページ数を増やせない商品では、似た写真をまとめて枚数を減らします。
- 選んだサイズと写真の向きが合わなかった → 横長の景色が多いなら横長か正方形の本、縦長の写真が多いなら縦長か正方形の本を候補にします。1ページ1枚を自動で配置する商品では、写真の向きによって余白の出方が変わります。
- スマートフォンからでは思ったレイアウトにできなかった → スマートフォンでは決まったレイアウトの差し替えだけ、自由な配置はパソコンだけ、という商品があります。作る機器でできることを先に確かめます。
- 注文してから誤字に気づいた → 注文後に取り消し・修正ができない商品があります。注文の前に、タイトル・日付・人の名前・写真の向きを、時間をおいてもう一度見直します。
- 写真のファイルが使えなかった → 使える形式は商品やサービスごとに違います。HEIF(.heic)形式やスクリーンショットは、注文先の案内で使えるかを確かめ、必要なら JPEG で書き出してから使います。
費用のこと
- フォトブックの料金は、商品の種類・サイズ・ページ数・表紙のデザインやオプションで変わり、送料が別にかかることが多くあります。この記事の料金は2026年10月12日時点で公式ページに表示されていたもので、変わることがあります。
- 急ぎの配送や店頭受け取り、複数冊の注文で送料が変わる場合があります。合計の金額は、注文の画面で確かめてください。
- ページ数を範囲から選べる商品では、ページを増やすと料金が上がります。写真の枚数から必要なページ数を先に計算しておくと、予算に合わせた調整がしやすくなります。
- 先に4ページの小さな旅行記で試す場合、テンプレートは無料ですが、家で印刷するときの用紙代とインク代は別にかかります。
